東洋経済より:拡大したバランスシートを抱えていては打てる手がすくなくなる。それは、ソフトランディングさせるには資産規模が大きすぎて、市場に大きなインパクトを与えてしまうから。300兆円という現在のレベルで自然償却させる手法がとれるのはまさにこのタイミングしかない!?
- 【この記事の要旨】
- 過大なバランスシートが政策余地を狭める懸念
- バランスシートの縮小は償還に従って自然体で
- インフレ期待加速なら、政策金利の引き上げで対応
現在3兆ドル(300兆円)に膨れ上がったFRBの資産だが、毎月8兆円近く資産を拡張しているQE3をこのあたりで縮小しないと、4兆ドル(400兆円)まで膨れ上がってします。こうなるとバランスシートがあまりにも大きすぎて金利を引き上げたり、債権を売却した場合の市場インパクトが大きくなり、ボラティリティ(流動性)が拡大してしまい景気対策に大きな混乱を与える影響があるそうです。
3段階のステップを踏んでバランスシートを小さくし、政策金利(FF金利)を上げて行く。
第1段階が償還をまって自然に縮小するフェーズ。2014年半ばまでにゼロに持ってゆく。9ヶ月かけてゆっくり減らすということ。QE3の終了時点ではバランスシートは大きいままでゼロ金利のまま。
第2段階が償還された債権分の現金を再投資しないフェーズ。償還期限の来ないものはおそらく売却しない。なぜならほんの少し売っただけで市場が混乱する可能性があるから。
第3段階がFFレートの引き上げ。2015年第3四半期頃になる。2015年末にはFFレートが1%というのがFOMOCメンバーの大勢の見方だそうです。
第1段階から3段階に分けてFRB資産縮小して行くがその間、景気が回復されることが前提となる。ゼロ金利の状態がしばらく続き、流動性が大きい状態野中で、バブルが再燃する可能性も危惧されているようですが、その場合は、FFレードの引き上げペースが早くなるだろうということです。一節には2015年末のFFレートについて1.5%あるいは2%になるかもしれないと言われているようです。
本当はゆっくり進めたいそうですが、こういうケースも有り得るようです。
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