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景気をけん引してきたGAFAをはじめとした巨大IT企業で不採算部門の見直しが加速する先に見えるもの

2022年11月11日 ネズミ1号:略称「T」
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巨大リターンを生まない実験や事業へお金をつぎ込む余裕がなくなっていく

金融引き締め、利上げが進む米国を中心に今後予想される景気後退へ向けて事業財務体質を引き締める流れが加速しつつあるようです。

GAFAをはじめ、メタバース空間サービスやAIによる音声解析技術を活用したHomeスピーカー、家庭用ロボットなど未来を彷彿とさせるようなテクノロジーや製品など、本当に使われるの?といったサービスやPOC案件が来るべきテクノロジートレンドとして投資を集めてきました。

しかし、これは市場に潤沢に供給される低コストなマネーを元にした豊富な資金需要によっていってみればイケイケな環境が後押ししていたと言えます。


 

 

簡単に資金提供を受けられたイケイケの時代はしばらく凍結される

来年にかけてFRBは引き続き利上げを継続するようですが、年末に向けて大手企業は、将来の成長性から利益体質改善へとかじを切ろうとしているみたいです。

人件費を抑え、不採算部門を縮小しながら売上から利益を重視する方向にシフトすることで、株バブルがはじけた際に生き残りをかけたかじ取りをこれからも加速させて行くように思います。

資金調達コストが上がるにつれ、ベンチャーを含めた投資はシビアにみられるようになると思いますが、本物の技術や短期に市場に受けいられるサービスでないともはや資金を集めることが困難になって行くのかもしれません。(孫正義氏、当面は決算会見に登壇せず--「投資先は全滅に近い成績」「今後はArmに情熱」

雇用という観点で見方を変えてみると、これまで人材不足だとされていたエンジニアの高額報酬、雇用機会も失われることになるのかもしれません。

いってみれば、一見イケてない技術、無駄かもしれない事業にも膨大な資金が投入され、競合に優秀な人材をとられまいと人材の囲い込みをしてきたともいえるからです。

資金が調達しにくくなる中で、これまで仮に事業は赤字でも将来への期待と言うバリューで上昇し続けた株価の含み益試算をもとに投資できた時代がひと段落するということになると、本業の稼ぎと利益率が株価に反映されるようになるのでしょう。株価・キャピタルゲインという観点で、将来への期待価値から企業の収益性を市場が見るようになると、もはや企業は何でもかんでもお金をつぎ込むことはできなくなるわけです。

となると、人材採用も慎重になるはずですち、高すぎる人件費にもメスが入る訳で、対岸の人ごとだとは言えなくなるかもしれません。

そいう意味では、しばらくは守りの姿勢で慎重に見極めたいものです。

周回遅れだった日本にチャンス?

本業でしっかり稼ぎ、バブルではなく、実質的な財務体質に余力がある巨大企業で基礎研究や事業投資、外部サプライチェーンから調達していた物資の自前化投資などをすすめられる企業は、今後独り勝ちするチャンスがあるのかもしれません。

そういう意味では内部留保を為にためてきた日本企業にとっては、経営者が先をしっかり見通しする力があるならば、チャンスをつかめる可能性が今後増えてゆくのかもしれません。

しかし、日本において、おいしい話、怪しい話につられて、このタイミングでキャリアシフトしたりするのはやはりリスクがあるように思いました。

というのは、日本の経営者、特に雇われは、上記のようなお金の使い方が下手というか、短期で難題にぶち当たると、短期でバッサリと切り捨てることの方が多いように思えるためです。



2022年11月11日 ネズミ1号:略称「T」
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