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資材高騰で、価格決定権は販売店からメーカーが握るようになる!?

2022年06月29日 ネズミ1号:略称「T」
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今後店頭には、ますます国外メーカーの製品が並ぶようになる!?

最近よく、半導体不足で、新車が販売できないだとか、住宅資材が2倍ちかくになって、新築販売戸建て価格が急上昇しているだとか、金利が上昇するかもだとか、ガソリン価格が高止まりだとか、値上げのに関わるニュースを良く目にします。

識者によっては、「日本は、価格転嫁がなかなかできない」という要素もありまだインフレ気味?という感覚はまだまだぬるい感じなのかもしれませんが、パナソニックのような家電メーカーでは、在庫リスクをメーカーがコミットしてでも、量販店での価格決定件を握るという動きが出ているようです。量販店といえば、安さが売りですが、今後、白物家電などが壊れて仕方なく量販店にいくと、「あっ」と驚く価格になっているかもしれませんね。


 

 

価格が決まるメカニズム

個人的に、モノやサービスの値段といえば、需要と供給のバランスと欲しいと思う人が払ってもいいと思える金銭感覚で決まってくるような感じでしょうか。

日雑系や生鮮食料品のような日々消費するものや、白物家電のように一度かったら壊れるまでなかなか買わないものまで大体当てはまるのではないでしょうか?

electronic-product-pricing-08.png

この他の要素としては、ブランドでしょうか。

ブラントとは、消費者にある種の価値を保証するものと言われていますが、保証料として同じような品物よりも高くうることができるわけです。

人によっては、このブランドをもつと自己満足感が半端ないとか、このブランドの商品ならば、ずるをせずにしっかりきめ細かく気を配って商品やサービスを提供しているはずだ、とか、値段が高い=ステータスをコミットするという価値観でブランド商品を購入する人もいるかもしれません。

教科書的には、市場ポジション×コストプッシュだとか、コストプルだとか、ペネトレーション価格だと戦術的レベルでの方法論やフレームワークなどがあったりもしますね。

こちらの記事では、昭和のころ、ベビーブームとモノが不足していた時代では、家電製品については、メーカーが価格決定権をもっていたようですが、モノがあふれるにつれ、量販店という業態が誕生し、消費者が欲しいと思う価格で(どちらかというと少しでも安く)販売するという性格と、圧倒的な仕入れボリュームから流通サイドが価格決定権を握るようになったのだそうです。

家電業界では、価格決定権がメーカーから販売店に移ったことを当時「流通革命」と呼ばれていたようですね。

手価格で、良い品物を販売できるようになったのは、グローバルに広がったサプライチェーンのおかげなのでしょうが、ここにきて、そうしたサプライチェーンにも、地政学的なリスクや、資材高騰による部品などの供給不足など・・・昭和のものがない時代にもどったような世界観になっているようです。

モノが不足しているのならば、大量にモノを安く売ることはできなくなるわけで、パナソニックのように売り手側がある程度の利益を得られるよう在庫リスクを持ってでも価格決定権を握りたくなるのもわかります。

とは言え、在庫リスクといっても、製品製造ラインが、小ロットベースに対応し、利益率を確保できるような形ですでに構成されているようならば、あまり問題にならないかもしれません。
白物などはモーターやエバボレーターのような駆動系はある程度部品在庫リスクなどあるでしょうが、他製品と共通設計とするなどで対応できるようにも思えます。半導体などは別に在庫抱えても、さまざまな商品で共通化すればいけるのかもしれません。

とは言っても白物家電は今でも昔に比べて十分高い!?

electronic-product-pricing-10.png

実は、昨年、冷蔵庫と洗濯機が壊れて買い替えたのですが、洗濯機は12年ほど前に4万円ほど、冷蔵庫も同時期に15万円ほどで近所の量販店で買いました。

で、12年後に、同じようなスペックのものを買おうとしたら、いろいろ値引き特典を入れて

洗濯機 10万前後 Panasonic
冷蔵庫 25万前後 Sharp

という支払いとなってしまいました。

12年前と比べて、同じような機能、スペックの日本メーカー品物が、50%以上も値上がりしているという印象を私は受けています。

実は、ちらっとマッサージチェアーも見たのですが、15年ほど前に奮発して医療器メーカーの最高級マッサージチェアをおよそ30万円で購入しています。

しかし、今見ると、50万、60万は当たり前という価格にびっくりです。

これからTVや白物家電などの日本メーカーの価格は、これまで以上に上がる傾向となるのかもしれませんね。

そうなると、国内メーカーにこだわっていた人も、国外メーカーの安めの商品を手に取るようになるかもしれません。国外メーカーもノウハウがたまりひょっとしたら中身もほぼ同じようになっているかもしれないですしね。

ちょっとした差に対して、高い金額を支払うとなると、また違った意味でのブランドという要素が必要になってくるかもしれません。

車業界では、メルセデスは、Aクラス、Bクラスといった安めのエントリーモデルを廃止するそうです。売れる数は少ないが、高収益が見込める高級ラインに注力するのだとか・・・。

家電についていうと、高級路線というのは上手くゆくものなのでしょうか・・・
(一部のマニアな方しかわからない領域かもしれませんね。)



経済

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