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企業価値判断基準に変化:ハイテク企業の投資家評価は成長から利益重視へ

2022年11月18日 ネズミ1号:略称「T」
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有り余るマネーによる株価上昇への期待から配当が期待できる利益体質へ

米国巨大IT企業は各社不採算部門の見直しや大幅なリストラ計画が年末にかけて発表されています。

これはひとえに、来季以降、企業決算において、これまで将来の成長性(成長が期待される分野にどれだけ魅力的なチャレンジを行なっているか、もしくはユーザー数や利用頻度)といった指標が株価を評価する上での基準となっていたと言えます。

つまり、特に顕著な利益を出していない企業でも高額な株価を維持していたと言えるでしょう。これは、ゼロ金利、量的緩和による超低コストなマネーが市場にあふれていたからこそIT銘柄の株価の上昇グラフを形作ってくることができていましたが、年末時点で4%台へ近づきつつある利上げにより、FRBにより市場から急速なペースでお金が回収されていると言えます。

泡銭がなくなってくると、企業価値の評価基準は、確実でない将来への期待から、確実に価値が測れる既存展開済みサービスでどれだけ利益をはじきだせているか変わってくるわkです。

もはやバブルによる株価上昇を期待できなくなってきているので、高い利益を確保できる企業の株を誰もが求めるようになるという感じです。また、高い利益が出ている企業からは赤字企業とくらべて國學な配当金も期待できるというという点もこうした企業価値評価基準の変化を後押ししていると言えるでしょう。


 

 

株式低迷期の「大バーゲン」を狙っている投資会社

ソフトバンクも投資戦略を「冬眠」するようですが、これからしばらくの間は実態がしっかりあるサービスやプロダクトを世に出し、きちんと健全な利益を上げている企業にマネーが集中してゆくそうです。

そういう意味では、こうした企業への投資は、IPOして10倍、20倍にキャピタルゲインが得られるという類のものではないので、大口機関投資家が抱えるマネーのステディな受け入れ先として中長期的なゲインを見越した投資の流れとなるのかもしれません。

そういう意味では、個人で株式投資で億り人となるようなシナリオは今後は厳しくなるのかもしれません。

金利上昇とリセッション(景気後退)の接近で苦境に陥りつつある企業が増えている状況下で、大勢を占める投資家が売り抜けて下がり切ったタイミングで、バーゲンセールを狙う投資会社もあるようです。

歴史から景気とは巡回するものなので、下がり切った時に、有望な企業銘柄を安く買いあさるというのは定石なのですが、有望な企業というのは、はやり利益がきちんと出せている企業や仮に利益が出せていなくともスペシャルな他社を寄せ付けない技術などをもっている企業になるのではないでしょうか?

いずれにしても、底値で買いに走れるということは、時代の潮目をしっかりと予想して売り抜けることができているということだとも思いますので、やはりプロはプロということでしょうか?

私はこれまで株や投資信託には手を出してきませんでしが、今回のリセッション局面を見極めながら、大暴落が起きるようであれば、底値のタイミングで、なけなしの貯金をちょっとは投資してみるか検討してみたいと思っています。

底値を元に10年スパンで下がった分が元にもどる前提でどれぐらい儲かりそうか計算してみますが・・

ただ、実際にやるかは微妙かもしれません・・・。



2022年11月18日 ネズミ1号:略称「T」
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