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かわら版6-7月 各国の金融出口戦略発動!?マーケットの反応は!?

2013年07月09日 ネズミ1号:略称「T」
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各国中銀の膨らみすぎたB/S、動き出した縮小調整。バブルはソフトランディングするか!?

米中の中央銀行による金融政策の変容をトリガーにマクロからミクロまでさまざまなレベルで相場が動き、調整されましたが、当サイトでサマリーにした記事の 中でポイントとなりそうなものをリスト化しましています。斜め読みすることで、ちょっと偏りはありますが、ここ2ヶ月の動きを読み解いてみました。


 

 

 

 

6月-7月配信ニュースをまとめたインフォグラフィックス

 

 

 

金融緩和そろそろ潮時。出口シナリオを探る各国中銀とそれに反応するマーケットとメディア

bananki01.png5月23日FRBバーナンキ議長による出口戦略が発表されると株価は急激に下がり、日経平均も2週間で数千円近くさがりました。時を同じくして中国人民銀行も、シャドーバンキングへのマネー流れに警告を発するべく金融引き締めに走りました。結果としてインターバンク金利(銀行間取引金利)が15%近くまであがり、各メディアが中国やばい..などと騒ぎ立てましたが、何れにしても、全世界的に展開されてきた金融緩和について各国中銀のバランスシートが肥え太りすぎたため、そろそろ後戻りができなくなるという時点まで来たというメッセージが6月に掛けて全世界を駆け巡ったというところでしょうか?

各国中銀の市場対話スタンスが一変し、結果として市場は混乱した。

バーナンキ議長の出口戦略宣言は異例中の異例だったそうですが、FRBなど今までの市場との対話方針を一変させたそうです。私なりに考えてみると、今までの市場との対話とは安心させるために甘やかしていたに近いのではないかと捉えています。そろそろアメばかり与えていても、身動きがとれなくなるので、わかっている人は十分な準備期間がありましたよね。といいう方針に変わったのではないかもしれません。量的緩和から利上げまでのスケジュールを本年度から2015年度まで各フェーズ条件付きで具体的にどれぐらい引き締めて、どうい条件下でどれだけ上げるかまで方針が示されたのですからそう捉えています。

日本の長期金利、株価暴落、円安激震は、マネー供給先米国の出口戦略発表による調整がなされた。また、一度底値を付き落ち着いた。

d502330e-s.jpg5月末の出口戦略発表時、日経平均は1万5千円代だったようですが、直後16日あまりのうちに1万2千円代を割り込むぐらいまで急激に落ち込みました。円ドルも一時期1ドル、100円代から94円代まで急激な円高ポジションが取られました。メディアはアベノミクスがピンチなど書き立てていたようですが、これも世界的なマネーがシュリンクするとの憶測から日本による量的緩和バブルに調整が入ったという流れのようです。事実6月中旬以降、円ードル相場は101円、日経平均は1万4000円代まで回復しました。だたし、論評によると出口戦略発表前の1万5千円を年内超えることはなさそうです。

米国経済が堅調という前提で行われる量的緩和の縮小、機関投資家は、次の山(米国株式)へお金をシフトすべくポジションドリをはじめた。

free-photo-paper-money.jpg2014年中盤まで、量的緩和を縮小といっても、ローン債権などの債権買取を自然償還などによりなだらかに縮小、買取を停止するだけであって、実質ゼロ金利は変わらない。雇用統計も堅調な数値が出て、米国経済が成長する前提であれば、このゼロ金利は次のバブルの火種になりうるし、また本丸米国株式上昇について機関投資家は実物金を売りはたいて、株式投資へマネーをシフトするのではないかと言われているようです。
その証拠として、金価格の止まらない下落、バーナンキ議長発表前にも出ていた数々の出口シグナル。機関投資家は、こうした十分な準備期間を経て調整リスクからうまく逃げ切り資金も潤沢に残っているとこのこです。

中国の金融引締めは新政権下で計画されていたこと。

シャドバンキングが第2のサブプライムと叫ばれるになりましたが、中国は銀行からのこうしたシャドウバンキングへ流れるのを阻止すべく慟哭に近い忠告を銀行に行ったようです。資金需要が逼迫する時期に資金の流動性を絞り、金利に叩きかけるような荒療治を行いインターバンク金利が数%から15%代まで数日のうちに上がるような強烈なメッセージを発しました。共産党政権だからできる技だと拝見しましたが、安い賃金で、資源を多量につかい輸出主導で発展してきた中国経済が、内需主導の次なる成長構造へ改革する流れがはじまるようです。

シェールガス・オイル牽制とエネルギー価格の下落を仕掛ける先進国。

sheru-gas.jpg米中銀による出口戦略によりBRICSを中心としたエネルギー新興国からのマネーの逆流ともに、エネルギー価格で恩恵を受けてきたこうした国々に対し、米国が2つのシナリオを考えているようです。1つ目は、有事演出も念頭に、エネルギー価格上昇を仕掛けシェールオイルを日本をはじめとした先進国へ販売する。
2つ目は、米国が自国天然ガスやシェールオイル・ガスによりエネルギーを自給自足できるようになることで、エネルギー価格を下落させ、エネルギー新興国が没落するというもの。こうすることで、ペルシャ湾までの航行を担保する米工のシーレーン守備のための膨大な予算をコミット剃る必要がなくなるというもの。

いずれにしても、経済とエネルギーは密接に関わっているので、金融政策とともに、エネルギー外交・戦略も水面下でいろいろ動いているといういうことのようです。
※これら内容は、5月後半から6月、7月の各種ニュースソースを元に、独断と偏見で解釈した内容ですので、それを御承知おきの上自己責任でお願い致します。

参考記事:複数の記事読み比べてみる


急変する各国中銀の「市場との対話法」熟考された修正なのか、意図せざる結果なのか?


シェール革命という高貴なウソを信じる日本

日経ビジネスより:中央銀行と金融市場の対話は重要であると言われている。ではいったい、米国、中国、欧州、日本の中央銀行が政策転換に際して市場にどういった対話をしているか、またそれが意図的になされた演出か?ここ数ヶ月の対話では想定外の齟齬が発生している!? →概要を見る 東洋経済:シェェールガスは、アメリカ以外全世界に鉱脈があるそうです。現在アメリカ以外の各国が採掘しないのは、既存天然ガス、石油の発掘経費と比べて全く採算が取れないからだそうです。 →概要を見る

量的緩和FMOC出口戦略を示唆  3段階で解除 市場混乱避ける


シェールガス革命で新興国はどうなる?

日本経済新聞掲載内容より:5月23日にFRB議長バーナンキ議長により量的緩和政策の出口戦略について言及がありました。これを受けてNYダウ及び日経平均は大幅な調整に入りましたが、この出口戦略についての段取り・スケジュールのまとめです。→概要を見る 週刊ダイヤモンド:「シェールガス革命という高貴な嘘」のエントリーで言及しましたが、シェールガスが次のエネルギー革命まで2015年代までの繋ぎネタだとしてその2年間に世界勢力図がどうかわるか予測している記事です。ミクロな確度からエネルギー事情と各国の情勢が見えてくると思います。 →概要を見る

ドル円相場を動かす「3つの力」


金市場の暴落が意味するもの

ロイターより:FRBの出口戦略と新興国への投資資金の動きを基にドル/円相場がどう動かされるか?それは、3つの力を読み解くことで見えてくるものとは?→概要を見る 東洋経済より:6.23のバーナンキの発表は事前に読み切られていた!?大口投資家は、うまく逃げ切り、調整完了後の底値で米国株式第2の山を狙っている。現物金相場下落はその兆候かもしれない。→概要を見る

米の量的緩和縮小は日本株にはプラスだが、11月22日までは5月23日の高値を超せない


それでもバーナンキがQE3を縮小する理由

週刊ダイヤモンドより:今年2013年後半までの国内景気(株価)と円相場を占う際の2つの根拠。出口戦略の前提条件である米国景気回復。QE3縮小発表後の上値から底値へ調整幅に留意。→概要を見る 東洋経済より:拡大したバランスシートを抱えていては打てる手がすくなくなる。それは、ソフトランディングさせるには資産規模が大きすぎて、市場に大きなインパクトを与えてしまうから。300兆円という現在のレベルで自然償却させる手法がとれるのはまさにこのタイミングしかない!?→概要を見る

アベノミクスは1000%正しい


中国市場の混乱は習近平体制の演出?「理財商品」の償還に戦々恐々の"影の銀行"

ITJapan2013より:竹中さんの講演内容ですが、今まで唱えられてきた様々な説を一掃しアベノミクスを支持しています。
「デフレの原因は人口減少でも需給ギャップでもなく、マネーの供給量が少ない」・「大胆な金融政策こそがデフレ解消につながる」と大胆な発言です。 →概要を見る
日経ビジネスより: 中国のシャドーバンキングが第2のサブプライムだと最近記事で叫ばれ始めています。その過程でインターバンク金利が急騰だとかバブルが弾けるなどと衝撃的 な見出し記事が出始めていますが、新体制の元、バブルの配下で不採算な事業などをつぶしながら次の成長モデルへ構造改革を進めている.. →概要を見る

スノーデン暴露で欧米に大波乱


米Facebookに早くも中年危機

米情報機関NSAと経済情報も狙うアングロサクソン5カ国による機密保全機関エシュロンとは? →概要を見る ロイターより:全世界で11億人近くのユーザーを抱えるフェイスブックがただちにユーザーを失うということはないだろうが、このまま何の改善もなされない場合、新興サービスに牙城をくずされるかもしれない!?



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