来年2月から地震速報に高層建築物の揺れを表す長周期地震情報が追加されるそうです。
震度ではなく、1~4の階級という形で表されるようです。
長周期地震というのは、ゆっくりと揺れる地震のことで、一般家屋にとっては揺れを感じることが少ないが、高層建築では大きな揺れが時には10分ちかく続くことなるような地震とされています。
素人ながらにイメージすると、長ーい針金の棒や釣り竿を手にもって、ゆっくりゆらしてゆくと、上の部分がだんだんと大きく揺れて、折れてしまうようなイメージでしょうか。
逆に小刻みにゆらしても、上の方は小刻みに動くだけで、そこまでしならないというのがイメージが付きやすいかもしれません。
<揺れ方>
・小刻みに揺れる短周期地震と比べて、ゆっくりと大きく左右に揺れるという特徴がある。
・釣り竿の例でイメージしたように、共振という現象により、高層階ほど大きく揺れる
<揺れの伝わり方>
・長周期地震は遠くにも伝わる特徴がある
・東京から離れた場所で巨大地震が発生しても都内の高層階では遠方から伝わった長周期地震による大きな揺れがおこることがある
<揺れの継続時間>
・長周期地震の揺れは、その特性から揺れが長時間続く傾向にある。
・関東ローム層と呼ばれる岩盤の上に柔らかい堆積物が蓄積している首都圏では、遠方で発生した長周期振動が増幅されたさらに長く揺れることも予想される
(南海トラフ沿いの巨大地震の場合10分近く揺れ続けるとも言われている)
長周期地震の揺れのイメージってこんな感じ
上層階の揺れが大きくなるのがイメージできます。
これと気象庁の長周期地震動階級と見比べてみると
一番低ランクの階級1のケースよりも高層ビルでは、2から4というケースが多いということが想定されます。
来年2月から遠方で起きた巨大地震による長周期地震についても、地震速報が流れるようになるようですが、高層階で働いていたり、住居がある人は要注意ですね。
最新技術を駆使した超高層建物では、屋上の免振構造を実装している
超高層ビルやマンションでは、ビルの頂上に長周期による大きな揺れが起きたら、大きな錘をゆれとは逆方向に動かしてゆれを軽減させようとするような振り子の原理を利用した免振設備が組み込まれているそうです。
特に高層マンションに暮らしている人は、恐らく購入時に、購入予定のマンションの構造などの説明を受けて納得して購入しているとは思いますが、中古マンションなどの場合、こうした説明や資料を十分共有されていないケースも考えられるので自分のマンションの免振構造がどのようなものなのか、改めておさらいしてもいいかもしれません。