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「神話の法則」や「モンテッソーリ」要素も組み込まれているMINCRAFTの可能性

2014年02月08日 ネズミ1号:略称「T」
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新たなソーシャルネットワーク像となりうる3つの要素

fast@ompany:マインクラフトというとマッシブオンラインゲームじゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこのゲームでは今までにないソーシャル要素が組み込まれているそうです。まだご存知でない方のために、簡単なマインクラフトの紹介をすると、このゲームは、ドット絵もどきのシンプルな三次元のフィールド内で自由に冒険ができ、自分の家を作ったり、協力して大きな建物を作ったり、他のコミュニティを征服したり、戦ったりしてコミュニティを作りながら村や町、都市などを作ることができるようなゲームです。現在全世界で1億4千万人のユーザーを抱えるに至っています。仕組みについては、至ってシンプルですごいCGやポリゴンが駆使されているという訳ではないのですが、その中に巧みに、1.人と関わることで人間本来の創造性を発揮できる要素、2.お互い協力して苦難を乗り切ることで、何かを得ることができる要素、3.お互いが密接に家族のように信頼し合えるコミュニティが醸成される仕組み、組み込まれているようです。


 

 

10周年を迎えたフェイスブックや2億4千万ユーザーを抱えるTwitterいずれもマネタイズでは課題が残るのが現実

ソーシャルネットワークというとフェイスブックやTwitterが有名ですが、これらサービスは、いずれもお金を生み出す有効な手段をまだ見いだせていません。公共事業でないかぎり、事業は収益を生まなければ継続できないのですが、そういう意味で未来のソーシャルネットワーク像はどうあるべきなのか?という疑問はいまだ残っていると言えるでしょう。アナリストによっては、これからは、SnapChatPinterestといっメッセージング・共有型のモデルを掲げる人もいれば、これからNexttのようなプライベートネットワークだという人もいるようです。

マインクラフト(Mincraft)は単純なゲームなんかじゃない。

Mincraftのファーストテスタであるダニエル・ゴールドバーグ氏リナス・ラーソン氏(DanielGoldberg・LinusLarsson)共著の「MINECRAFT」の中では、「マインクラフトの中にはゲーム要素はほぼないといっていい。」と言ってるそうです。あらかじめ設計されたシナリオがあるわけでなく、真っ白なプレイグランドがあるのみ。その中で、ユーザーは自分が行動したい事を想像する限り自由に行うことができるというシンプルなものである。と述べています。

ユーザーはマインクラフトの世界の中で、他のユーザーと会うことがあり、また気心しれた友達になり、一緒に探検したり、建物などを作ったり、喧嘩をしかけてくる他のグループから自分たちの作ったものを守ったり協力することもできる。ただ、そこには、「これをすればクリア」という概念はない。既存にあるゲームなどと比べることができないマインクラフトは新しい形のソーシャルネットワークとい言えるかもしれません。なぜならば、こうした事柄は、人間が実社会で行動する上で経験することがらと全く一緒だと言えるからです。ただ、今我々が認識しているソーシャルネットワークと違う点は、リアル(現実)の世界とはかけ離れた架空の空間であるという点です。

マネタイズ性にもグリップ力があるマインクラフトの特徴

ゲームの世界では、RMT(RealManeyTrade)という言われるゲーム内通貨の取引が行われることがあります。現実世界の現金と換金できることを担保した「セカンドライフ」なども一時話題となりましたが、セカンドライフは個人的には高度なグラフィックパフォーマンスの必要性から、ゲームマシンを用意できるようなコアなユーザー以上にはすそ野が広がらなかったことが敗因であると感がていますが、マインクラフトしいて言えば、セカンドライフをスマートフォンやタブレット、普通のPCでもサクサク動かくことができるようにしたソフトだと考えています。

セカンドライフは、仮想空間の中で商売を実際にお店やサービスといった空想の商売を起こすことができ、バーチャルマネーをやりとりすることができるという発想ですが、マインクラフトはこの要素に非現実的な仮想要素を上手に組み込んでいる点が違うと言えそうです。簡単にいうとファンタジー的な要素。作るものは中世時代の石や木をつかった家やお城。ローラーコースターなど工夫すればエキサイティングな遊びものも作れるようですが、セカンドライフのようにバーチャル娼婦のようなことは少なくてもできません。

マインクラフト内での実験で、実際にコミュニティ召集チケットを7500枚販売したそうですが、1時間もたたないうちに完売したそうです。収益性という点では、日本で流行ったガチャシステムとは違い、その世界の中で人との協調性や自分の自己実現のために少ない額のお金を投資するという点では健全な消費であり、収益性という観点でも健全なグリップ力があると言えるかもしれません。

未来のソーシャル像となりうる可能性について

mincraftscreen.png

まずマインクラフトが独特なソーシャルたりうる3つの要素について掘り下げてみます。

1. Creativity while maintaining simplicity
人と関わることで人間本来の創造性を発揮できる要素

フェイスブックやtwitterはソーシャルという面では一つの側面しかもたないそうです。例えばフェイスブックではログインしてできることは、気になった事柄を投稿したり、気になる記事にコメントを残したり、画像や動画を共有したりする一面のみです。Twitterに関してはたった140文字の文章を追いかけることで情報収集ができるというもの。これだけでも1日数億人もの人の人が毎日使う理由となっているようですが、ここ最近、飽きてきているユーザーがいるのも事実。これに対しマインクラフトは、「クリエイティブ」要素がある点が違うそうです。ゼロから想像物を作り、共有しまた作るという要素とはどういう事かというと、ブロックのLEGOのようなもので、家やお城だけなくスペースシャトルや遊園地なども作れる点だそうです。こうした創造物は小さなお子さんも十分に楽しめ参加できるものだと言っています。これに共同作業と側面が加味される点が他のソーシャルとは一線を敷いているそうです。

2.Collaboration and Learning Potential
お互い協力して苦難を乗り切ることで、何かを得ることができる要素

マインクラフトは、学校でも授業の中で活用されているそうです。教師によると、「TheMod」呼ばれるクエストのような仕組みを活用して、課題を生徒に与えて、協力してものづくりをする授業で活用されているそうです。
ゲーム要素を活用した教育プログラムの専門家アラン・ゲシュンフェルド(AlanGershunfeld)氏によると、マインクラフトはクリエイティブ性を養うだけでなく、子供達が没頭できる要素があるそうです。更に、あらゆるテーマについて子供達が熱中して作業に従事できる素晴らしいプラットフォームだと語っています。「集中力が全ての源泉だった!成功者が実践している集中力メソットはモンテソーリにあり!?」でも紹介しましたが、こうした「自律」と「集中力」を養える要素が教育現場でも評価されているようです。

また、私個人的には、マインクラフトの独特な構造にもその秘密が隠されていると考えています。「なぜ日本のアニメは高校が舞台の作品が多いのか?海外オタクの素朴な疑問」でも紹介しましたが、マインクラフトの世界は、人々を共感させ、熱中させる「神話の法則」などが機能する世界観が組み込まれているとも言えます。

  • プレーンなブロックの世界でまずは冒険でに出ること
    (リアルな日常生活から一歩外に出る)
  • 山や谷を冒険し、目的を探して何かを作り始める、友人と出会い、敵からの脅威に遭遇しこれを退ける
    (試練・通過儀礼)
  • 自身が共感できるコミュニティを軽視したり、発明を共有したり、作ったものを共有する
    (偉業をなしとげての帰還・凱旋)

と解釈すると、古代・中世時代を想像させるファンタジーチックなマインクラフトの世界観の設定は巧みだと言えますね。

3.Cohesive Community Building
お互いが密接に家族のように信頼し合えるコミュニティが醸成される仕組み

2の要素からも分かる通り、マインクラフトで醸成されるマイクロコミュニティは、基本的に実名制であるフェイスブックやTwitterなどよりもより自然な形で連帯感が生まれやすい関係性がはぐくまれる点が特徴と言えそうです。

近年では、フェイスブックやTwitter、Google+までもが、どちらかというと個人の名声(レピュテーションやオーサーランク(影響度・権威度))という発想でのソーシャル上での貢献度・信頼度という設計が主流となっていますが、マインクラフトはクラスメイトと先生や、同じ目的やたまたまはまった目的について共同作業を意図した、虚栄心などは一切関係ないある意味いい意味で疲れない関係性が主体となりうるという点が強みになると言えそうです。

モンテソーリや神話の法則も組み込まれたゲームベースのソーシャルの可能性

マインクラフト開発企業が運営するミネコン、マインクラフトコミュニティでは、7500枚程度の事前参加チケットの販売などでも1時間もしないうちに完売するような成果を得ているようです。モンテソーリのエッセンセンスおあるようなプラットフォーム上で、集団である目的ある作業やイベントをやろうというのに、いくらかの参加費がかかるという名目は至極自然なものですし、今後こうしたゲームベースや協調・協力要素を加味したゲーミフィケーションプラットフォームはある意味新しい可能性を示していると言えるかもしれません。得意マインクラフトのようなレゴ(LEGO)のようなシンプルなブロックを活用したさまざまなアクティビティが展開できるという発想は斬新です。

最後にマインクラフトのオフィシャルトレーラーを紹介します。

(スクリプト)

マインクラフトの世界は、すべてがブロックでできています。唯一の限界といえば、あなたの想像力です。

まずは、あなたが行きたいと思った方向へ冒険にでかけましょう。そこには大きな山脈や巨大な洞窟などがあるかもしれません。

ブロックを使って作りたいものを作ってみましょう。昼夜問わず、雨の日も風の日も頑張ってブロックを積み重ねることで、壮大な遺跡を作れるかもしれないし、素晴らしいお城が作れるかもしれません。

また、もっと創造性を働かせるとことで、誰もが考え付かなったようなマシンを発明できるかもしれません。例えば、ブロックを効率的に運べるローラーコースターなど。。。

そのうち友達もできてみんなで村やコミュニティなどを作ってもいいでしょう。

また、あなたの大切な仲間とつくったコミュニティを守るために武器や道具も作ることができます。そして、夜襲ってくる脅威を協力してみんなで排除したり。マインクラフトの世界では限界はありません。あるとすれば、それはあなた次第という事になるでしょう。



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