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非伝統的金融政策の効果、解明されてない点ある=黒田日銀総裁
ロイター:6月7日日ヨルダンアンマンで開かれた国際経済学会で黒田総裁が講演したそうです。自国の量的緩和政策QQEについては金融市場、実態経済及び物価、【期待】のいずれもが好転している所期(初期に期待した)効果を発揮していると語ったそうです。一方で非伝統的金融緩和については「効果や波及メカニズムは解明されていない」とかたり、現在日銀が目指しているとおもわれる低金利、期待インフレ率の上昇という矛盾する目標についてのかじ取りが難しい趣旨の発言をしているようです。
QQEは運が良かっただけ?
資金需要がない先進国で、日本が異次元緩和をするということで、株価があがり円安にシフトし ましたが、これはよく見てみると実際に緩和を始める前の事だったと思います。もっというと黒田総裁が就任する前のマジックみたいなものですね。冒頭であっ たまさに【期待】:人間の心理について射幸心をあおる効果はあったということなのかもしれまん。実際資金を流しても、資金需要がないのであれば、金利ゼロ でも借金をして設備投資をしようとう流がそのものが生まれません。法人や企業は恐慌後(バブル崩壊)の借金返済に邁進し、二度と借金はしまいという心理状 態にあると言われています。借り手がいない(資金需要がない)ので政府が借金をして投資をしなければならないのだそうですが、これをバランスシート不況と してリチャードクーさんなどは説明していました。
現在日本のQEは射幸心をあおることには成功した、「で?次は?」という心理的なネタを出さなければならいフェーズです。この辺は政府へ丸投げだと思いますが、人口の減少フェーズに入った日本では、構造改革という名のもとの市場開放という流れが次のネタのようです。
特に「インフレ予想が低下した場合どのように目標へ修正させるのかという理論は、これまでのところ確立されていない=黒田総裁
米国は来年にもQEの縮小という流れになりそうですが、量的な緩和をやめることで、徐々にゼロ金利を解除して行くことになる流がおきそうです。期待インフレ率とは将来の物価上昇率の事なのだそうですが、主要国の流としては米国の金利上昇にともない金利があがる流れになりそうですが、日本の場合は、長期債などによる緩和をやっているそうなので、償還期限が到来するまでは実質金利は5年―9年スパンであがるようなことは起きないのかもしれません。結果的に米国債をかったり、米国株式に日本から資金が流れるような動きになるのかもしれませんが、そういう意味で金利と予想物価上昇率の関係については、いろいろなしがらみもあり、明言できないという部分があるのかもしれません。
仮に物価があがり、かつ低金利という状態が再現されるならば、間違いなくバブルになるでしょう。といいたいところですが、果たしてどの世代が、借金をして固定資産や株式を買っていい思いをできる現役世代になるかは見物です。そういう意味では、今後5年後ぐらいに油の乗った30代から40代を迎える世代にはひょっとしたらプチチャンスがあるのかもしれません。今後第4次、5次ベンチャーブームやIPOブームなどが盛り上がるかもしれません。
ミクロな話では。。。私も良く最近投資信託とか投資マンションを買って節税対策とか営業の電話をいただくのでせが、即切りしています。こいうのにはひっかからないようにしたいものです。
QEを縮小した米国への資金需要を支えるマネーの供給先が今後どこになるかということなのかもしれませんが、やはり日本などが米国債をかうか、保有しながら米国の借金上限の壁をどんどんどん押し上げながら経済を回していくことになるのかもしれません。それだけまだ日本に富みが蓄積されているということですが、もはや先進国経済は、借金の上になりたっていると言えるのかもしれませんね。
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