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オンライン(モバイル)動画広告:今何が起こっているのか?

2015年05月16日 ネズミ1号:略称「T」
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創造的破壊がなされた後勝者が得られるものと視聴者が失うもの

今年は動画広告だ!と毎年聞いているように思いますが、世界では、今PCからモバイルへインターネットトラフィックの移動が劇的なスピードでシフトしていています。先進国はともかく、エマージェンシーな新興国などでもそういう流れですが、そんな中、「これからは動画広告だ!」という声が声高に叫ばれるようになりました。広告というと、基本的に、サプライヤーサイド(メディア・代理店)と出稿主の2社のプライヤーが存在するのですが、結論をいうと、サプライヤーサイドではまだまだROI的には非常においしくないビジネスなのです。ということは出稿主の立場からいうと、上手につかえばTVなどより破格の値段でターゲットを絞ってリーチでいる使いようによってはおいしい媒体ということができそうです。


 

 

海外での動画広告の実態

business insider:今年のGoogle社の四半期決算では、広告単価が下がってきていることが話題になっていたようですが、検索大手Googleをはじめ、グローバルなIT系企業では近年その収益の5割以上をPCからモバイルへとシフトしてきています。モバイルファーストというスローガンのもと、各社モバイルからの収益シェアを上げることに躍起となっていますが、広告単価が下がるという事実について、Google社の説明は、モバイル上での広告単価(検索広告)さがったのではなく、モバイル上での動画広告シェアがあがったため広告単価が下がったと説明したそうです。

動画広告はメディアサイドからいうと非常に非効率な広告

インターネット広告では、知ってもらって、その内0.2%が実際にお金を支払ってくれるというモデルでは成り立たない業界。よって、安売りECやサービス加入のような広告はそうそうこういう投資はしません。一方ナショナルクライアントと呼ばれる超巨大企業などは逆にインターネット世界のあやしさからTVなどのエスタブリッシュされた領域へブランディング等の施策を投入してたと言えます。

いってみれば効果はよくわからないが、権威があるTVでCMを流した方が信用があるという考え方ですね。

 the 2015 NewFronts Season:(動画視聴統計の参考情報)

・実際にYouTubeなどの動画視聴成長は、年々50%ものペースで増えている。そしてそのメインはモバイル

オンデマンド型の視聴パターンが定着しているようです。放映時間をまってテレビを見るという視聴形態からモバイルで空き時間に、オンデマンド(見たい動画を探すもしくはレコメンドされて)見るという形態がそれもモバイルで、いつでもどこでもという視聴形態が普及している)

・あまねくコーホート(年齢層)へリーチできている 18-49歳

これに比べTVは大分偏っている。まばらでニッチな層である。(アメリカの場合は俗に3大ネットワークというマスと、マイノリティー向けのニッチケーブルというように、人種や所得層というリーチセグメントのような考え方など日本とはちょっと違ったマス環境だと思いますが、そいういう意味でも万遍なくリーチ出来ているとう事ですね)

・モバイルの動画視聴は、2014比べTV,PCからの動画広告視聴に比べ1.4倍以上も増えている

モバイルはそもそも常に人が持ち歩いている唯一パーソナルな端末で、そういう意味では広告配信においても、さまざまなデータを活用することで効率的なリーチがでいるのです。

モバイル動画セクターでは、「今」弱肉強食の熾烈な陣取り合戦競争が繰り広げられている

TV局、インターネットサービス企業この2つの分野で強烈なパイの取り合いが起こっていると言えそうです。簡単にいうと、地上波利権の創造的な破壊を起こそうとしている構図です。ではこのDistractiveInnovationとはどういうことか?

超簡単にいうと「激安な広告メニューと、膨大なIMPとリーチ」だといえます。

実際GoogleのCEOは、動画広告は検索広告に比べ非常に広告単価が低い、なぜならば、購買プロセスファネル上の一番最初にくるものだから。

AIDMA,AISASという購買ファネル(プロセス)を示すモデルがありますが、A(Attention:知ってもらう、気付いてもらう)というポイントへの投資は非常に価値がないものになっているのです。この価値がないというのは、実業を生業にする中小企業やオンライサービス企業(ECやチケットや保険や金融も含みますが)。
電波という権威的な利権で高額な広告報酬を要求していた旧来メディアに対し、誰もが平等で、安い価格でマーケティングがでいるよう構造改革がなされているというのがモバイル動画広告の実態です。

消耗戦を生き残る勝者は誰になるか?

TVCMが高級リゾート地のパック旅行、動画広告が近場の温泉旅行みたいに例えると、新しい高級リゾート地が開発され、そのパッケージ旅行が、近場の温泉旅行よりも安くいけるみたな広告メニュー営業合戦が繰り広げられると見ることができます。それも今まで高級リゾート地を利用していたお金持ちの人ではなく、一般庶民向けにボトムアップ式に普及して行き、いつしか旧来の高級リゾートは全然その価値がなくなってしまうというお話です。

既存のTVなどのメディアと比べ、ダンピングに近い激安価格で今後価格破壊の流れ起きるのですが、ようは利益が出ない状況で価格を下げてみたいな消耗戦が繰り広げられるのです。ではなぜこういうことをやるのか?と思う人はいるでしょうが、最後に残る勝者は一人!そしてその勝者は膨大な利権を手にすることができるのです。

その利権とは、ルールメーカーとうことですね。

確かに独占禁止法などいろいろと一見既得権益を壊すような、実は昔の護送船団を陰で守るようなものも存在しますが、これからの世の中は、こうしたすさまじいスピードと資本戦略で繰り広げられる焼畑的な戦いがこれからもさまざまな分野で繰り広げられてゆくのだと思います。

そして、この環境下誰がメリットを享受できるか?ですが・・

予想できる事だけならべると

モノやサービスの値段が下がる

でも無駄を省くために今まで存在していた既得権益やそれを取り巻く雇用は無くなる

この2つは確実に起こりそうだと予想できそうですえね。



2015年05月16日 ネズミ1号:略称「T」
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