EIA:米エネルギー情報事業団より2014年度版のアニュアルレポートが発行されました。現在米国は原油を中心としたエネルギー資源の205近くを国外からの輸入にたよっているそうですが、2020年代には3%近くまで減少する見込みだそうです。シェールオイル・ガス採掘量が来年度以降うなぎのぼりに増える一方、自家用車などのガソリン消費量は激減。電力も石炭からシェールガスへシフトし、炭素排出問題もクリアになるということです。一方で、現時点でアメリカは原油消費量では世界屈指の超消費国であることも事実。アメリカ復活のシナリオとしてのエネルギー分野のシナリオがこの資料から読み取れるかもしれませんね。
まずは、「Annual Energy Outlook 2014」のエグゼクティブサマリーです。簡単にいうと、原油・天然ガス産出量が激増する一方で、ガソリンや電力消費は技術発展により激減するというも の。2005年レベルの炭素排出レベルと2040年代まで維持するだろうというものです。
- 国内天然ガス、原油産出量の激増により、米国エネルギー経済は再構築される。原油生産量は1970年台当時の日産960万バレルを超える規模となる。
- 自家用乗用車のエネルギー消費については、燃費の劇的な向上と、エネルギー効率化の劇的な向上などにより激減する
- 天然ガス産出量の激増により、天然ガス発電が米国の主力発電となる。2035年には石炭火力発電を天然ガス発電が超えるだろう
- 米国は天然ガスについては、LNGに加え、パイプラインによる輸出も今後されるようになり、増えてゆくだろう
- エネルギー消費効率の著しい改善と炭素排出型エネルギーから天然ガスなどへのシフトにより、米国炭素排出料は2040年までにかけて、2005年当時の規模で推移することができる。
以下具体的なデータや根拠のグラフを引用させていただきます。
2012年からシェールガスの生産量が激増しているのが分かります。原油産出量が激増した結果、ベンチャー起業など倒産したケースも出てきた時期に重なりますが、大手メジャーも参入し、本格的な安定期にはいる見込みのようです。
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