2014年01月25日 ネズミ1号:略称「T」
かわら版,
アカデミア
東洋経済:GDP世界第3位の日本の教育を否定するわけではないですが、以前も紹介した「全世界から優秀な人材がオンライン大学へ集結する!?」といった流れはこれから10年スパンで考えると学位、学歴という概念を変容させるようになるかもしれません。MoocsやCouseraといった有名大学によるオンラインコースは無料で提供されるものですが、これらコースの特徴は社会人になって実務で利用する学問が中心であるという点。私も試しに受けてみましたがコンピュータサイエンスやアルゴリズム研究、統計学やマーケティング社会学、法律などある意味学問という実社会では贅沢なインテリリソースとして役立たない領域から実社会・実務ですぐに使える知識と基本的な思考能力を養うことができるプログラムだと感じました。
実際のコースの履修数と終了率をみるとまだまだ数パーセントしか修了しないようですが、これはまだオンラインのコース学位が社会一般的に認知されていないからであり、これが実務能力やポテンシャルを図る学位として世間一般に認められるようになるとこうの数値は劇的に上がるのではないでしょうか?
旧帝大や六大学などは優秀な教授陣などを確保することで今後ともある一定のレベルとブランドを維持するのかもしれませんが、民間やお役所から天下ったような教授陣を有するような中堅大学は記事にもあるように着実に存在意義が問われるようになるかもしれません。
高い学費と下宿代がかかるような価値のない授業やシラバスを受講するために一千万以上もの資金を投資することがいかに無駄であるか、生徒や親たちが理解し始めるのもそんな遠い未来ではないかもしれません。
人生において、大学・大学院まで出てしまえば勉強しないかというとそんなことはなく、企業に就職してからも絶えず専門知識や実務知識を自ら学習し習得して行かないと、たとえ10年企業につとめていても、新の意味でのプロフェッショナルにはなれません。
幼少期から青年期の学問と人生経験だけでは、新の意味でプロフェッショナルとしての経験と知識が身につかないからです。
終身雇用が保障され、歯車として会社に尽くすことで、雇用が保障される時代は崩壊しつつあると言われていますが、企業内での実務経験とテストや宿題レポートではない実績としてのアプトプット、それに付随した知識や思考力と経験に裏付けされた判断力・マネジメント力を身に付けることが、キャリアを証明する上で重要になるとことでしょう。
誤解してならないのは、学位とか資格があればいいという訳ではなく、きちんとビジネスで実績を出すことが重要であり、資格や学位、知識や技能は実績を出すための必要な手段またはまた使える手助けとして学び続ける必要がるという点です。
そうした意味では、無料でありその人のやる気と探求心さえあれば無限の実学を学ぶことができるオンライン大学のコースはどちらかというと社会人に重宝されるサービスになるのかもしれません。
確かに、慶応や早稲田、京都大学などもiTuneUなどには講義を出していますが、今後は英語圏のコースも社会人としては選択肢の一つとして受講できるだけの語学力は必要となるでしょう。結局のところ、英語が使いこなせることで、習得できる知識の多様性がくらべものにならないほど広がる(また違った角度から文献等検証できる)可能性が得られることになるのです。使わない人よりも、使った方が断然得ですし、効率があがるのも必然となるように思います。
MOOCSのビジネスモデルは無料モデルにより、グローバルに分け隔たり無く受講希望者に講義を提供することで優秀な人材を事前に確保し、超巨大IT企業やナレッジ企業へ送り込むことだと言われています。
当然そうした企業もスポンサーとして出資することになるのでしょうが、今後、学生・社会人問わず、有名大学のオンラインコースを受講することは、世界的に通用する一種のResume(履歴書)レコードを埋めるための要素としても活用されるようになるのかもしれません。
こうなると冒頭でお話したように国内大学の生き残りをかけた競争も激しくなるのかもしれません。
2014年01月25日 ネズミ1号:略称「T」
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