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全世界から優秀な人材がオンライン大学へ集結する!?

2013年08月05日 ネズミ1号:略称「T」


優秀な学位者を企業へ斡旋する新たなビジネスモデル

Colleges Adapt Online Courses to Ease Burden(NewYorkTimesより)大学への補助金予算が縮小される中で、米国大学の多くはオンラインコースの準備を着々と整えているそうです。
ビジネスモデルはというと、世界各国から優秀な学生を発掘し、企業が欲する人材を紹介するというモデルのようです。
お金持ちだけが優秀な大学へ。。。ではなく、とにかく世界中から優秀な頭脳を発掘し、人材として育むという、それもインターネットがつながっていれば誰でもというコンセプト。これはデジタルデバイドならずEducationDevide一揆とでもいえる革命になるかもしれません。
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、米国では、スタンフォード大学やMTIなど有名大学がなんと無料で大学の講義をオンラインで公開しています。単にビデオなどを見れるだけでなく、きちんとテストも受けて学位が貰えるのです。すごいのがソーシャルな仕組みを活用して各国の受講生と議論したり、授業についてサポートを受けたりできるんです。早速私もCourseraのアカウント登録してどのような授業があるのか見てみましたが、根気さえあれば誰でもきちんと学べそうです。後半で具体的に入会のやりかたやどんなコースがあるのか紹介しますが、有名校が参加するMOOCS(モックス?)についてまずは、ニューヨーク・タイムズの記事を紹介します。


 

 

Colleges Adapt Online Courses to Ease Burden
財政負担軽減のため、オンラインコースに適用しようとする米大学事情

原文:NewYorkTimesより

アメリカでは、半分近くの学部生が高い授業料を支払う大学の授業を受けるに見合わない学力しか持たないまま入学してくるそうです。多くがドロップアウトし、さらには借金も背負いながら就職の希望もなくすケースが多いとのこと。こうした生徒の救済策としてさまざまな補習やプレカラキュラムなども組まれていたようですが、これは非常にコストがかかると問題視されていました。

一方で州政府の財政は逼迫しており、学部生の席数が今後激減する方向だそうです。たとえばカリフォルニアひとつ例にとってみても、現在こうした高等教育を受講する学部生のうち数十万人近くが今後予算縮小により授業を受けられる学部が閉鎖されるそうです。

まぁ、そういう尤もらしい理由を前半に述べながら、こうした大学閉鎖の問題と生徒たちに卒業できるようしっかりサポートできるソリューションとして"Massive Online Course"(マッシブオンラインコース;決してMMORPG(マッシブオンラインRPGゲームではありません!)が開発されたそうです。

今まで、オンラインコースでは、単位が取得できなかったのですが、Udacity,EdiX,Couseraといったオンラインコースでは、きちんと単位が取得できるようになったとの事です。きちんと試験もあり、アメリカ教育委員会に認められた単位が取得できるのです。

こうした流れを受けてカリフォルニア州では、定員オーバーした大学の一部講義について、オンラインで学位の取得を立法化する動きも出ているようです。

ためしにCOURSERAにサインアップしてみました。

cosera-img1.jpg簡単なプロファイルを設定します。COURSERA communityで受講仲間や教官とやりとりするさいに利用するようです。
コースダッシュボードで気になる授業をチェック

cosera-img2.jpgためしに統計学を受講してみましょう。ちょっとユーモアたっぷりの紹介ビデオが見れます。

cosera-img4.jpg

大体1週間に8時間程度の時間を作って講義を聴く形式です。サインナップボタンをクリックして受講開始です。詳細なシラバスなども紹介されていますが、ここでは割愛します。

cosera-img5.jpg受講に当たっては以下の約束を守ってくださいというメッセージがでます。大体内容は、本人のアカウントで講義を受けますとか、課題や宿題などに関する回答は私自身が行うことを誓いますとかいったものです。

晴れて同意すると下記のようなホーム画面に遷移します。

cosera-img6.jpg

ビデオによる講義やフォーラムによる議論、課題のアサイメントなどがあります。

大体の進め方は週毎に組まれているカリキュラムをこなしてゆき、その週のテストを受けて合格してゆくという言う流れです。

ちなみに1週目は以下のような内容となっていました。

Week 1 (April 1 - April 7) To Do List:

    Read the weekly announcement (by e-mail or on the course home page).
    Complete the pre-course survey. (NOW CLOSED)
    Complete the background knowledge questionnaire. (NOW CLOSED)
    Read through the Course Syllabus and Course Logisticsto learn all the necessary details about the course material and the evaluations.
    Watch the Week 1 videos.
    Complete the Week 1 quiz. (Recommended Due Date: April 8 at 12:01 AM EDT (UTC -4 hours). Hard Deadline: April 22 at 12:01 AM EDT (UTC -4 hours).)


分からないことや、アドバイスはMMORPG(ゲーム)のようにフォーラム上で質問したり、アドバイスをもらったりできるようです。

cosera-img7.jpgさすが統計解析の授業だけあって、オープンウェアのRというソフトについてのスレッドもたっていました。

思わず簡単な気持ちで受講してしまいましたが、とても時間が避けなさそうですので、私は落第してしまうのでしょうね。でもこうやって有益な事業を簡単に受講できるというのは今後高い授業料を払えなかった人人にもいろいろな側面でチャンスがめぐってくると言えそうです。ただし、英語は必須です。

授業はかなりハイレベル!

ひとえに統計解析といっても結構高度な数学の知識が必要ですし、Rなどを使うにはプログラム言語知識も必要です。ビデオなどは非常にアットホームなつくりになっていますが、これを9週まじめにこなすのはそれなりに優秀な方でないとなかなか卒業できないと思いました。

今回は、カナダのトロント大学の講義でしたが、MITやスタンフォードなどの講義もあります。インドの十代の若者がedexなどでトップでコースを追えて、実際にスタンフォードに奨学金付で入学したなんてエピソードも出ているようです。冒頭に書きましたが、こうしたオンライン講義により全世界から優秀な人材を発掘して育て、企業が必要とする人材を供給するシステムが構想されているとしたら、大学という存在自体今後ちがったモノになるのかもしれません。日本の大学もおちおちしていられなくなりますね。



2013年08月05日 ネズミ1号:略称「T」


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