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学歴から実歴へ:人口減で誰でも大学へ行ける・とりあえず大学進学という考えは通用しなくなる!?

2022年09月08日 ネズミ1号:略称「T」
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18歳人口減少を見据え、国内旧一流大学は統合され、超一流大学化が進む!?

医学×工学で「理系の東大」を目指す異例の合併

日本の大学の国際競争力が落ちていることが問題となっているようですが、国内大学にも再編の波が訪れているようです。
上記の記事では、この再編の波をかつてバブル崩壊時の不良債権処理のために国庫を期待して再編された銀行業界のそれに似通ったもだと述べています。
大学再編のトリガーとなっていると言われるのが、大学の競争力をつけるために、国が10兆円規模のファンドを作り、その運用益を基準を満たした大学に分配するというもので、専門学部や足りない学部がある大学同士が合併することで基準を満たし、補助金(研究資金)獲得見据えてのことなのだとか。(想定運用益は年間3000億円)


 

 

世界の著名大学では、大学が自分で投資を募り自前のファンドを運営している

ハーバード大学、スタンフォード大学、ケンブリッジ大学、オクスフォード大学など海外の大学は、卒業して成功したOBや、企業から出資金を募り日本円で兆単位のファンドを運用し、その運用益で研究予算や大学施設をUpdateしたり、アーリーステージの大学発ベンチャーを軌道に乗せる資金として投資してるという話を聞いたことがあります。

世界に名だたるな大学には、こうした資金を背景に実績を蓄積し、優秀でチャレンジ精神旺盛な学生が全世界から集まる図式がこうして成り立っているのかもしれません。また、こうした人が集まる大学でつくることができる人脈も魅力なものとなるでしょう。

上記の流れは、こうした外部の事例をモデルケースとして取り入れて国が主導でファンド資金を捻出し大学に配ることで、再編を促し、大学の競争力を挙げて行こうという試みみたいです。

条件を満たすレベル上げを見据えて大学統が進むにつれ、バリューある大学の数は限られてゆく!?

大学も本格的に、生き残りをかけた競争・統合がなされるようになると、勝者と敗者が出てきそうなもの。
高い学費を支払っていく価値のある大学とそうでない大学とがより顕著になるのかもしれません。
私の個人的なイメージですが、日本の大学って昔は、ある程度のランクの大学を出てた後は、企業側で長年経験を積みながら人を育てバリューを出していたように思います。
大学入試や受験勉強は、一定規模の素養・素地をはぐくんだ人材を企業に送り込むことができる仕組みだったと言えるかもしれません。

しかし、現在に至っては、企業側も昔のようにじっくり人を育てるような余裕がなくなってきているのかもしれませんし、そうした企業の置かれた状況を見据え、今後大学発ベンチャーを育て、次なる成長産業を生み出していくという目標も国側にはあるのだと思います。

既存企業では、雇用を吸収しきれなくなるという環境になりつつあるという点と、若手人材を育てることができなくなりつつあるという点、そして、既存産業での成長の限界という3点がこうした流れを後押ししていると言えるかもしれませんね。

人口も減るし、とりあえず大学進学しておけばなんとかなるは通用しなくなる

四半世紀続いたITそしてDXバブルも終焉の時が来る」でも触れましたが、今後日本は人口が減少してゆく過程で、人がやるべき仕事、プログラムやシステムが人の代わりに担うようにする仕事という観点で、キャリアショックなるものが起こるかもしれません。

労働集約型の仕事が少なくなる中で、またそうした人をマネイジメントする単純管理職的な仕事も少なくなって行くのかもしれませし、新しい価値を作り出せるような人、テクノロジーに深い知見を持ちながらあらゆるインプットを分析して高度な判断ができる人など、そうした本当の意味での高度人材でないと働く場所がなくなるかもしれません。
また、大学在学中に、ベンチャーを興したり、企業とコラボレーションしながら新たなサービスや研究をやって失敗も経験するようなスキルが求められるようになるかもしれません。
統廃合して、一流となった大学の難易度は今とはまた違ったものとなるでしょうし、求められることも社会や世界のニーズトレンドに準じて変わってくることも予想されます。

これは、今まで重宝されてきた、「学歴」という価値観からから「実礫」という価値観へ変容して行くことかもしれません。
世界的に経済成長の限界を感じるセンチメンタル中、将来へ対する不確実性を踏破してゆける「実礫」的な経験を詰める大学でないと社会に出た後、生き残ることが難しくなるのかもしれません。


そういう意味では、もはや、とりあえずどこでもいいから大学を卒業すれば・・というのは通用しなくなると思った方がいいかもしれませんね。
これから変わりつつある産業構造や社会を見巣せて、お子さんにどのように導くかますます難しくなってきているように思いえます。

基礎研究分野の底上げは期待できるのか?

前段までは、経済的なバリューと観点で見てみましたが、一方で、国力という点では、直近は価値が見えないが、将来大きな価値を生むような基礎研究分野とうものがあります。

昔の日本企業ではそうした基礎研究に対して中長期に資金を投入できていたようですが、株主市場主義になってからはそうした分野のコストは利益創出のためにどんどん解体されてきたとも聞きます。
現在の日本は、過去の基礎研究の遺産も食いつぶしているといったのいいのかもしれませんが、大学においても、こうした分野への研究費がつきにくと聞いたことがあります。
今回の再編の流れは良しとしても、ファンド運営で得た資金がこうした基礎研究分野にもつぎ込まれることを願うばかりです。



2022年09月08日 ネズミ1号:略称「T」
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