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奨学金未返済額1兆1000億ドル:大卒40%が失業者または低賃金労働者:アメリカ

2014年04月20日 ネズミ1号:略称「T」
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贅沢なテーマパーク化した大学のビジネスモデルが限界に!日本にも到来する教育一大革命の予感

techcrunch:アメリカでは、政府や民間団体により運営されている奨学金による投資(借金)を借り受け、4人に1人が大学へ入学します。ただし、大学を卒業しても40%もの学生は、職がないか、低賃金な職にしか就けないようです。そして大学に支払われた融資の内未返済となっている額は1兆1000億ドル(日本円で約100兆円以上)にも達してるとの事。もはや既存の白い巨塔もどきな大学のビジネスモデルは限界にきていると言えそうです。


 

 

集客のためのテーマパーク化した大学、教育には関係ない部分へも莫大な投資が

きれいなカフェテリア、素晴らしいフットボールスタジアム、リゾート地のようなキャンバス。こういう話を聞くと日本の年金資金が作って問題になった保養施設やリゾート設備を思い出してしますが、米国の大学は、まさにこのような状態になっているのかもしれません。こうした投資を支えているのは、国や民間団体により運営されている低金利な奨学金です。しかし、融資を受けた学生の40%以上が大学を出てもこうした融資を返済できる見込みはなく、未返済額は、100兆円近くにも上っているそうです。金融を考えてみても、もはや破綻してもおかしくないファンドとして見えて当然ですね。

トップクラスの大学はいち早く動き出す

秀才ではトップレベルの大学には入れなくなる。これからはある意味鬼才・天才が求められている!?」でも紹介しましたが、スタンフォードやMITといった大学は、入学希望者の選抜の敷居をここ数年一気に上げたようです。もはや4人に1人が大学卒という状況の中、本当に優秀な学生のみしかリアルな大学では受け入れる用意はないようですね。しかし、それも当然です。投資された奨学金を大学を出て返済できるだけの実力がある(潜在能力がある)優秀な人材を就学させなければ、その大学を卒業したOBとして大学のブランドを著しく下げることは明らかですし、肥大化した大学の経営やブランドを考えると本当に優秀な生徒だけに絞って、本当に優秀な講義を与ええ結果を出すようなピラミッドの頂点を構成する人材を囲い込んだ方がブランディング的にも正しい考え方でしょう。

ピラミッドの中間からすそ野は、実用的なオンライン講義や中堅大学によるレッドオーシャン化

スタンフォードなどは日本円でおよそ800万から1000万強の学費がかかると言われています。こうした学費を払い、または奨学金を返済できるような生徒は、卒業後研究機関やグーグルなどのシェアNo1のIT企業、もしくは起業して社会に大きな影響を与えることができるような人たちかもしれません。20代の普通のサラリーマンではまず返済はむりでしょう。トップクラスの大学はそうしたピラミッドの頂点の人材を囲い込むとすると、中堅以下の大学は、熾烈な価格競争へと向かうのはなんとなく想像できますね。

実学中心のオンライン教育革命と中堅リアル大学の生き残りをかけた戦い

授業料に見合うエグジットを提供できるかにかかっている

今日本の外で起きているオンライ教育は基本無料のビジネスモデルです。現在ではプログラミングやマーケティング・統計など短期集中型の実学
をマスターできる内容が中心で、社会人なども多く受講しているようです。一方で中堅大学では卒業まで数百万の学費がかかり、かつ卒業後にその投資に見合う就業というエグジットが生徒に提供できるかが真のバリューとなるように思います。この大学を出ても、初年度年収200万、30代年収はいっても400万というバリューエーション(経済的な価値)しかないようであれば、学費はそれにみあった値付けが行われないと、生徒が確保できないわけです。ましてや今後新興国を中心としたハングリーな優秀な人材プールからは、こうした中途半端なリアル大学ではなく、無料のオンライン講義から社会人として実績をだすような人材が次々と排出されてゆくわけです。ここまで想像するとどっちに軍配があがるかはなんとなく結果が見えるように思えます。

日本でも通信教育など昔からありましたが、このエグジットは資格であったり特定の入試についての合格であったりします。当然こうした教育産業にも少なからず影響が出てくることは予想できますね。

殆どの子供は1%の天才にはなれない。

わが子の確固たる自律心と目的意識が重要となる21世紀型マインドセットを養うにことがこれからの生き残りにには重要に!?

自分の子供を含め、99%の子供は努力をして実学を身に付け、社会人になってから生き残れるすべを身に付けることに専念すべきかもしれません。私自身、今年小学校にあがる息子を持っていますが、やれ習い事、英語だ、算数だと外部業者にお金をはらっているから安心といった風潮は良く見受けるように思います。しかし一方でエマージング・マーケットに属する子供達は、著しく変容する経済や社会の流を肌感覚で感じ、自ら学ぶことのモチベーションや目標をしっかり持っているような人たちも多いように見えます。意識せずにいやいや与えられた教育と、意識が芽生え、自ら学びたいという子供と10年先どのような差がでるか考えてみると、やはり後者に軍配があがるように思えてなりません。「集中力が全ての源泉だった!成功者が実践している集中力メソットはモンテソーリにあり!?」でも紹介しましたが、子供には、学ぶことの意義や自立心を芽生えさせる家族との関係や日常生活が実は重要なのではないかと近頃考えています。皆さんはどうのように考えますでしょうか?

ちなみにハーバード大学も1636年に明日の聖職者を育てるための職業訓練校として始まったそうですが、教育とはやはり生きるために必要な知識や実践を教えるものということが本質だということを基本に考えるといろいろ見えてくるかもしれませんね。



2014年04月20日 ネズミ1号:略称「T」
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