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facebookはM&A戦略でやはりランチェスター的なミート戦略を駆使していた!その脅しの手法とは!?

2014年02月25日 ネズミ1号:略称「T」
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恐るべしフェイスブック。ザッカ―バーグはかなりやり手の経営者だった!?

medium:先日「フェイズブックのWhatsApp買収について舞台裏を想像してみた」の記事でも紹介しましたが、mediumでやはりそうかというタイムリーな投稿を見つけたので紹介します。先日北米限定でfacebookからPaperというキューレーションアプリがでましたがこのアプリも次なる買収のためのミート戦略の一つということができるかもしれません。記事では、Try-Out-Before-You-Buy: M&Aと題されていますが、獲物となったスタートアップにとって巨大企業による類似サービスのリリースがどれだけ怖いものであるかmediumの記事を見ると分かるので改めて紹介します。


 

 

フェイスブックの買収劇の裏には、ターゲットなるアプリやサービスクローンのリリースが常に仕込まれていた!?

Facebook Camera

フェイスブックがInstagramを買収する直前にリリース。買収を仕掛けているときは、開発中だったそうですが、ザッカ―バーグ氏は当時Instagramとほぼ同じ特徴を兼ね備えたfacebook cameraのリリースに際し、「我が社のサービスのリリースにより、Instagramにとっても健全な競争環境が生まれメリットとなるだろう。ハッハッハー」となかば「脅し?」とも取れる発言をしていたとか。

Facebook Messenger

フェイスブックが出したしたメッセンジャーアプリですが、Whatsappと同じような立ち位置のアプリです。最近の事なので覚えているかたもいらっしゃるかもしれませんが、個人的にはドドメになったのが、「電話番号でもメッセージ送信対応!」と大々的に仕掛けた時がそうであったと考えています。

Facebook Poke

このアプリは友達にちょっかいを出すようなアプリだそうですが、Snapchatの投資ラウンドにおいて、フェイスブックからの大量出資の申し出をSnapchat側が断った(TurnDown)際に、ザッカ―バーグ氏自らが一部の開発に関わったというソフトだそうです。結果としてSnapchatは独立系を維持していますが、WhatsAppがフェイスブック傘下に入ったので、もう当該セクターでの発展性はないかもしれません。なぜならば、十代中心のサービスであるため、その十代が成長した際の受け皿となるサービス(フェイスブックとがちんこする)をこの企業が作り上げることは事実上無理だという思うからです。

Facebook Paper

つい先日リリースされたフェイスブックによるキューレション型のニュースリーダーアプリですね。インターフェースの出来などを称して、これはFlipboardーKillerだと多くの人が思っているようです。メッセンジャーアプリ続き、十代から年齢を重ねるにしたがって、こうしたソーシャルニュースリーダーは毎日、さらに言うと1日何回も活用するDAUと高フリクエンシーを見込めるサービスです。フェイスブックはこのセクターも完全に支配しようとしているかもしれませんね。

買収前のTry-Before(お試しサービスのリリース)メリットとは?

さらに記事ではフェイスブックのこうしたストラテジーが単なるミート戦略ではなく、SNSセクターから他セクターマーケットを支配する上で、獲物に類似したサービスを買収前にリリースし運用する戦略のメリットについてもまとめています。ではそのメリット一覧。

1.相手の強さを突っついて探る

買収前に類似サービスをさくっと作って運用することで、獲物となるサービスのユーザーがひょっとしたらこちら側に簡単になびくかもしれません。もしなびかなかったとしたら、その獲物はお金を積んでも手に入れる何か(価値)を持っているとうい証明にもなるそうです。行ってみればタイヤをけってみて、品定めをするというかなり現実的なデューデリ手法と言えますね。

2.買収価格を下げる圧力がはたらく

倫理的な問題は抜きとして、カヨワイスターアップ企業のサービスと全く類似したサービスをリリースするという脅しは、オファーを断るなら同じサービスを作って、利益土返しでマーケットを取りに行くぞ!!強烈なメッセージとなるわけです。当然、やばい!本気にさせてしまった!だったら出資オファーを取り込んで生き延びたい!となるわけです。マフィアのボスの力を見せつけられた交渉者は当然値踏みするような交渉パワーはもてなくなるわけですね。

3.買収後のアクションプランをシミュレートできる

買収サービスに類似したサービスを一から立ち上げ、運用することで、社内のデザイナーやビジネス戦略を練るスタッフに実際に既存サービスの利用者がどう反応するかや技術的な統合などの課題やマイルストーンなどについて、事前に綿密に体で体感することができるそうです。行ってみれば、机上だけでそろばんをはじくデューデリ部隊という発想ではなく、実際に作ってしまってサービスを提供することで、デューデリではわからない実ビジネスの課題や自社サービスとの統合に関する生のシミュレートができるということだそうです。社内スタッフからすると買収後も、一度横雲集済みということで、その後の対応などはお手のものとなっているのでしょうね。

4.既存サービスとの技術的な統合シミュレーションができる

こちらはエンジニアサイドのお話ですが、買収前に類似サービスを作って運用することで、獲物が持っているテクノロジーについて具体的にかなり技術的な立場からどれだけのものであるか推測することができるようになるそうです。IT企業では技術がすべて。実際に同じような挙動するサービスを大規模に構築することで、技術的なデューデリが社内エンジニアの手によりかなり具体的に分かるようになるという事です。

Try-Before-You-Buy 買収前の類似サービス実リリースの怖さ

はい、ここまで来ると買収前の類似サービスのトライアウトリリースが如何に怖いものであるかIT企業にお勤めの方でしたら一目瞭然となったのではないでしょうか?つまり、Try-Before-You-Buyをされることで、本当の意味で、買収される側の企業は、技術面、ユーザーベース、経営課題から運用課題まで丸裸にされるということです。

買収オファーをかける側が、「ひょっとしたら、うちよりもこのサービスについて知見を持ってしまっている!?」という恐怖感は想像に難くありません。Whatsappの買収劇も1年弱前は突っぱねられたそうですが、今回は、わずか数日で決まったそうです。こうしてみると、狙い撃ちされて、追いつめられるところまで追いつめて獲物をしとめたということが言えますね。

1.9兆と言われていますが、現金は4000億で、あとはフェイスブック社のADR(株式同等権利)です。買収額の規模の壮大さ、この額大きさの演出は、今後獲物として見極めている企業へのこれまた一種の脅しとして作用しているとも受け取れます。

こうしてみると、マーケットを支配するということがどういうことなのか非常に勉強になりますね。

今思うと、Twitter社がIPOに踏み切った理由の一つががちょっと分かるような気がします。つまり、1兆円を超えない時価総額でないとフェイスブッ クとまともに勝負もできないということですね。少なくとも数千億程度のIPOでは話にならないという事は言えそうです。この点LINEの来年の動向が楽しみです。 ただ、現時点ではアジアエリア中心ということで、WhatsAppを傘下に収めたザッカ―バーグ氏はあまり気にかけていないそぶりをしているようです。LINEの IPOに関する焦点は1兆円越えの時価が見えるか?という話も分かる気がします。逆にいうと1兆円越えのエグジットが見込めない「SnapChatのようなサービスは将来はない!」とも読めてしまいます。セカイカメラがひっそりとサービスをクローズしたようなことが数年後目立たないニュースで流れるのかもしれません。

仕事がら私のようなペイペイもM&Aの真似ごとに関わることが時たまあり、証券会社主催の事業戦略説明会などに仕事という事で足を運んだこともあるのですが、ストラテジーの規模、また考え方は、全然違うと痛感します。日本のIT企業などがM&Aしても上手くいかないのもこうしたお話を見てみるとその手法、経営陣の力量から含めとても太刀打ちできないと頭ではわかっていましたが、実際にこうした記事をみると、「やっぱりな。。。。」と我ながらこの業界、「時価総額持てるもの強し」と改めて認識した次第です。そういう意味ではライブドアの堀江さんはある意味こうした醍醐味を理解していらしたのかもしれません。

しかし、ザッカ―バーグ氏が一人でこうしたストラテジーを練っているのでしょうか?経験といい、年齢といい、裏に奥ノ院な方がいらっしゃるように思えてなりませんね。



2014年02月25日 ネズミ1号:略称「T」
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