2021年08月01日 ネズミ1号:略称「T」
かわら版,
スクラップ
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車メンテナンス
メルセデスベンツには、ディストロニックプラスという自動速度調整機能がついているのですが、こちらの機能をONにすると、高速道路をはじめ、最近のモデルでは、一般道でも、前の車と設定した距離を保ち、自動で速度を調節してくれます。
このディストロニックという機能は、ONにすると、メーターに、設定した速度と、前の車の速度に合わせて調整した速度との間を赤い色のインジケーターで表示してくれます。
つまり、速度メーター内に表示される赤色のインジケーターは、ディストリニックを起動させている目印になるのと、現在どのような制御されているか視覚的に認識できるようになっています。
今日は、たまたま所有するW166で起こったインスツルメントパネル(メーターパネル)のイリュミネーション不具合についてその解決方法について紹介します。
そういえば、今年車検をとってからディストロニックを使っていなことに気づきましたが、車検の時のリセットが原因なのでは?ということで、車検でいつもお世話になっている中古車販売店にもちこんで、待つこと2時間弱。結局のところ原因不明とのことで、YANASEで見てもらった方がいいとのこと。
本不具合に気づいて、車検を受けたディーラーに車を持ち込み2時間もまって・・原因不明って・・こうした時間が徒労に終わってしまったわけですが、帰ってきてから英文で"w166 when Distronic Plus is active, instrumental panel indicator does not illuminated"と検索してみたら、ドンピシャなドキュメントが見つかりました。
Mercedezの更新ドキュメントのようですが、まさに私の症状と一致していて、どういうことをした時に起きる不具合化、具体的な対処方法が記載されています。
実はこの不具合、2014年4月16日時点ではすでに報告判明されていて、その原因や対処方法までしっかり記載がなされていました。
症状
ディトロニックプラス(クルーズコントロール)を作動させた際に、設定した速度及び自動可変速度域に該当するメーターパネル部が赤色に点灯(illuminate)しなくなる
原因
メーターパネルクラスターコントロールユニットA1に対して診断を実施、または、メンテナンスデータをXentry診断機でリセットした際に、このメータークラスターコントールユニットA1が初期化されずにこの不具合が起きることがある
対処方法
Xentry診断機でメーターパネルクラスターコントロールユニットA1を再度初期化することで解決できる。
(Perform control unit reset on instrument cluster (A1) using Xentry Diagnostics)
YANASEに持ち込む前に、口頭で説明するのがめんどくさかったので、このドキュメントをプリントアウトして、この症状で、こうすれば治るみたいですが・・・とYANASEご担当に渡しました。当初は、欧州仕様と日本仕様で若干ソフトウェアに違いがあるかもしれないと調べていただきましたが、まさにドキュメント通りの対策で対策するようYANASE内でも認識があり、リセットして無事症状が治りました。
ちなみに費用は当該コントロールユニットA1の初期化と機能確認の走行テスト含め数千円ですみました。
XentryというのはDASと呼ばれる検査、診断システムの一部を構成するものだそうで、ディーラで正式に活用されているもなのだそうです。
正式ディーラーでない場合は、OEM診断機などを活用してリセットしますが、その場合、エラーログが見れないとのこと。
仮にYANASEで車検した場合は、ログまで確認するので気づく可能性はあったそうです。
ちなみに、この症状、w177,156,166,172,176,231,346,251,463型式の車種で、Code239のディストロニックプラス機能が装備されている車種で起こっているようです。
日本語でこの不具合を検索すると、調べてみたら他の車も同様のエラーがあったといった簡易なブログ記事などを見かけましたが、この機能、作動させると自動で前の車の速度に合わせて速度調整をしてくれる機能という特性からメーターパネルのイリュミネーションが動作しなくなるとちょっと怖いというか、あまり機能の意味がなくなってしまうものだといえるので、車検の際に、ノウハウをもっていない向上などで無邪気にリセットして終わり・・という感じはちょっと怖いなと思いました。
最近の車は、コンピューターや電子制御構造が結構実装されているので、こういうトラブルって診断機を通しただけだと検出できず、原因不明・・・という形で見過ごされて今うことが多いのかもしれません。
車検や自動車修理の方々は、内燃機関、足回りなどのメカ的な知識は豊富かもしれませんが、ソフトウェアとハードウェアの連携、組み込みOSや基本ソフトに関する予期せぬエラーなどのケースの発見やワークアラウンドとしての対処方法を調査するとった行為はそもそも必要とされるskillがちがうようにも思いますし、そこまで対応するというのは難しいのかもしれません。
YANASEなどでは、こういう情報が集積されるという部分もあるようで、本件についても、私の方で調べた英文ですがそのドキュメントを渡すとスムーズに話を理解いただき対処いただくことができました。
やはりYANASEディーラーに車検を出した方が安全なのかもしれませんね。
ちなみにですが、基本的にYANASEで車検、こうしたコンピュータの点検などを通すだけであれば、諸経費込、オイルやフィルター交換など一般的なものが組み込まれて、15万から25万円(車種による)ぐらいだそうです。
安価な車検の3割強上増し程度の値段となりますが、上記型番の世代の車種に見られる症状ということで、発売から5年以上たっている車種となるとこうした経費を節約したくもなるわけで・・難しいところですね。
2021年08月01日 ネズミ1号:略称「T」
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