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電子暗号通貨2.0の時代が到来する!?電子契約もできるEthereumとは?

2014年02月16日 ネズミ1号:略称「T」
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coindesk:昨年はBitcoinが話題となりましたが、Bitcoinとは既存の金融システムの枠組みを一切活用せず暗号化された取引キーを分散ネットワークの中で処理することで、安全に処理することができるというコンセプトの決済処理でした。特徴は、分散されたコンピューターパワーを活用しMDR5のようなハッシュ暗号キーを解いてマッチングさせることで、決済トランザクションが処理されるという内容です。このコンピュータパワーを駆使した暗号解読はマイニングと呼ばれていますがにはそれなりの投資がかかるため、マイニグして暗号を解読し決済の手助けをすることで、Bitcoinを付与されるというメカニズムです。これは逆を返せば、世界中に分散さしたグリッドコンピューティングでないと処理できないようなコンピューティングパワーが必要であるためハッカーや犯罪者が投資してまでやぶらないという絶対的な信頼性を信用としてペッグした通貨だと言えると思います。こうした通貨を「電子暗号化通貨(Cryptcurrency)」と呼ばれていいるようですが、今この電子暗号通貨2.0という変革の流れが起きようとしているようです。


 

 

電子暗号通貨2.0とは?それは通貨流通の民主化

分散処理ネットワークを活用した電子暗号化通貨では、通貨を付与する際には発行する総量は厳密に規定されており、いわば人類が発明した貨幣・紙幣の概念を「決済処理を担保するという信用」から捻出している新たな発想だと言えます。Web2.0という変革の流れがWebの世界にでも数年前に話題となりましたが、これはコンピューティングにより、それまでビジネスとしてなりたたなかったような少額の取引やニッチなテーマについも、コンピューティング技術を駆使することで情報の受け手と発信者のニーズをマッチングさせるとができるというような革新的な技術革新だったと思います。ロングテールという事がが生まれたのも当時オライリー執筆者が作った言葉からだと記憶しています。

では、電子暗号通貨2.0とはどのような変革のなんでしょうか?

電子暗号通貨2.0の特徴は、「Ethereum Launches 'Cryptocurrency 2.0' Network」によると、普通のCPUでもフェアにマイニングができるようにする事ができるネットワーク基盤(プラットフォーム)を普及させることだと言っているようです。

ethereum1.pngBitcoinでは、ハッシュ―キー解読に膨大なコンピューティングパワーが必要となるため、ASICな専用チップを搭載したコンピュータで解析するような大口投資家が有利だったようです。

ASICとは、Application Specific Integrated Circuitということだそうですが、とある処理をするためだけに集積回路を専用に設計してチップ化するということです。簡単にいうと、Bitcoinのマイニングをするためだけに専用に設計されたCPUを搭載したコンピュータをゼロから作るということに当たります。これはソフトウェアレベルの話ではなく、ハードウェアーレベルで専用にチューニングされた専用マシンを作れるような人でないと、実質マイニングで恩恵を受けられないということに等しいですね。

これに対して、Ethereumは普通のスクリプト言語、例えばJavaとかPythonなど一般的なプログラマーならコントロールできる言語によるマイニングアルゴリズムを採用することで、ASICな人と一般の人との格差を無くすと記載されています。

ethereum2.png宇宙からの電波解析を行うSETI「地球外知的生命体探査」というプロジェクトがありましたが、このプロジェクトでは、電波解析に必要な膨大なコンピューティングパワーを一般のパソコンを借りた分散型処理ネットワーク(グリットコンピューティング)により解決したプロジェクトでもありました。電子暗号通貨2.0とは、いってみれば、通貨流通の分散処理化の民主化と言えるかもしれません。一般の人が広く参画することで、本格的な普及が猛烈に進むかもしれません。

Ethrereumでは電子契約概念を主体としたトランザクションを一般の人でもコーディングすることができる。

先に説明した通りEthereumはそういう意味ではマイニングネットワークであり、同時に分散処理ネットワークを統括する仮想オペレーティングシステムでもあると言えます。そしてそのグリットコンピューティング上のオペレーティングシステム上で暗号通貨ソフトウェアが実行されているイメージですね。Ethereumの面白い処は、EthereumOS上で動く専用のスクリプト言語を一般の人が活用してそのコードをかけるという点です。人々は、専用スクリプト言語で、コードを書き、EthereumOS上にContract単位(契約パックコード)として実行することができるのだそうです。契約パックコードは、Ethereumネットワーク上でEtherumOS上で発行されたアドレスと共に自動プログラムエージェントとして実行されます。契約プログラム単体では、トランザクション(発行元と受け手の取引)の受信、受諾処理を行うことができ、また残高(balance)などの情報もやりとりできるそうです。

マイニング作業はおそらくこのEthrereumアドレス+ハッシュキー化された契約パックコードのハッシュ暗号をグリットコンピューティングネットワークを駆使して解読し、キーペアーを生成してトランザクション処理を行うというものだと推測されます。

Bitconとの大きな違いは、専用のスクリプト言語で誰もが取引したい内容を契約パックコードとしてコーディングできネットワーク上へコミットできるとう点とトランザクション処理の実行に必要なハッシュ解読をASICでないグリットコンピューティングネットワーク上で行われるということだと言えそうです。

Ethereumのカラーコインとは!?

Ethereumで流通する通貨に関して、マイニングプロセスでどれだけ恩恵がもたらせるかについては記載がなかったのですが、一つの特徴として、サブカレンシー(代替え通貨)を運用することができるそうです。「契約を結ぶ」という概念のもと、取引元と取引先、内容(契約内容)といった3つのオブジェクトを管理できる内容であると想定できますので、特に契約内容内のBalance(金額)などにカラードコインという概念を採用できるようです。

カラードコインとは、株券や、金、電子セキュリティや車やデリバティブ商品や家などの固定資産などデジタルから実物まであらゆるasset(資産)を担保に記載できるようです。さまざまな色のコインと名付けられたEthereumの代替え通貨はデジタルから実物までの価値を暗号化通貨処理ネットワーク上でペッグさせることで、より柔軟なaltcurrency:「代替え通貨(代替引換券、電子引換券)」として活用できそうです。

そういう意味では、流動性が無く、持ち運びが難しい価値をデジタルな価値として流通させることで、オンライン上での取引がより柔軟に行える設計だと言う事が言えますね。

ethereum3screen.png

そもそもこの概念をよく見ると、これは、紙幣(銀行引換券)がどのように発明されたのか?という根源をよく捉えていると思います。
古代フェニキアやヴェネチアでは、地中海貿易が盛んとなりましたが、当時物々交換から、金(ゴールド)を通貨として活用した貿易が行われるようになったそうです。地中海商人は、トロイ(ちょっと古すぎたかもしれませんが)や遠くアフリカなどと取引するために、重たい金を船に積み込み持って行かなければならい様を見て、金の引換券を発明したそうです。その仕組みは、ヴェネチアで金100gを預ければ、引換券を発行します。取引先のアフリカでそのヴェネチア商人の商店で発行された引換券をみせると、金100gから手数料5gを控えれば95gが払い出されるというものです。予め現地に金塊を用意しておくことで、貿易商人は、証拠手形だけで安全に貿易ができたというソリューションだったと記憶しています。この発明により貴重な金を船で持ち運ぶ必要がなく、紙切れだけ大事に持ってゆけば保障されるので、画期的な発明であったといえますね。
現代で言うところの荷為替などは当時の名残だと考えていますが、銀行引換券という概念は、いちいち重たい金を持ち運ばなくても取引ができるという画期的な発明だったということですね。現代では、ニクソンショックを機に金との交換をとりやめたため、エネルギーにペッグされているなどと言われることも多いですが、昔は各国の中央銀行には、紙幣発行量を裏付ける金塊が大切に保管されていると言われていたそうです。

こうしてみると、家や車や電子セキュリティなどといった実物資産やデジタル資産も当然実態としてお財布に入れておくことができないものでもあります。Ethereumのカラーコインはこうした交換券(紙幣)の本質を捉えた面白い発想の暗号化通貨だと言えるかもしれません。

暗号化通貨2.0の枠組みが普及することで、経済や科学の発展など価値を流動化させて自由に取引ができるような大変革が起こるかもしれません。技術資料は、ホワイトペーパーがこちらにあるのでご覧になってみてはいかがでしょうか?



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