2014年05月14日 ネズミ1号:略称「T」
かわら版,
スクラップ
東洋経済:グリーやDeNaの経営状態を分析という記事をたまたまみましたが、ひと時ほどあまりニュースになるうことがなくなったと思っている方も多いかと思います。数年前まで一気に数倍から数十倍という規模で売り上げを急成長させた両社は話題性に富んでいましたが、現在も以前として当時のキャッシュをため込んだキャッシュリッチな企業であるようです。ただし本業のソーシャル・ゲーム分野の業績は右肩下がりだそうです。
昨日ミクシーが黒字化という決算が出ていましたが、これはドラゴンストライクというスマホアプリゲーム1作品のヒットによるものなのだそうです。一昔前は、月商1億のゲームがミリオンタイトルという事でしたが、今や以前話題をさらったパズドラのように1000万ユーザーが遊ぶようになるネイティブアプリゲームとなるとフリーミアムモデルではありますが、年商数百億はくだりません。
ただ、投資がいらないという分参入障壁が低く、新たなヒットゲームがでるとたちまちそちらにパイをさらわれてしまうという言ってみれば一発屋のようなビジネスになていると言えるでしょう。
投資がかからないといいつつも、もちろんそれだけの規模のUSERを維持運営するためのサーバーシステムなどのインフラ設備費用は億単位でかかることも事実。ここでいう参入障壁という点では、ある程度の規模の企業が荒稼ぎした資金をベースにさまざまな作品を世に送り出しているということですね。
分かり易い例はサイバーエージェントみたいな企業ですが、広告で稼いだベースを基にさまざまなアプリケーションをそれもそれなりに質の高いものを大量に出しているというのがあります。
以前グリーやモバゲーは数千万のUSERベースを抱えているわけですが、現在では、Lineやメッセージングアプリケーション、AppstoreやGoogleplayといったスマートフォンに特化したマーケットプレイスが主戦場となりつつあります。
ベンダー各社も以前のようにグリーやモバゲーのWebベースのプラットフォームにゲームを出すということがめっきり減ったようにおもいまし、主戦場はネイティブアプリとなっています。またiOS,Androidプラットフォーム上では、簡単に全世界へ向けてアプリケーションを配布、課金ができるのも特徴です。1つのアプリでメガ収益という点では、1.2億の国内マーケットをターゲットするのと、10億人近くの潜在層へ向けてマーケティングするのとでは、雲泥の差が出るもの明白です。
モバイルセクターでマネタイズができる国というのは実は限られています。仕事柄たまにグローバルな企業とお話する機会がありますが、現時点では、エマージングマーケットはそのポテンシャルを見込んだパイをとりにいく投資フェーズ、お金を払ってくれる国は日本やアメリカが中心です。特に日本では、フィーチャーフォン時代からマーケットが確立されているので新興国へ投資しながら、日本でマネタイズを試すというケースが多いように思います。こうなると国内だけをターゲットに企画したサービスやゲームが今後どれだけグローバルな市場相手に戦えるかがキーになってくるように思います。北欧のアングリーバードやスパーセルのような新興企業などもいい例だと思います。
グリーもモバゲーも海外進出では事実上撤退しました。それはプラットフォーマーとして支配しようという戦略であったためかもしれませんが、旧スクエアーなどのように一スタジオとして品質の高い、ブランド力のある作品を世に出すような企業が今後勝ち残ってくるのかもしれません。
今後ますます、アニメや映画、ディズニーやFOXなどとった世界で売れるコンテンツをどれだけ製造できるかという視点が今後必要になってくるのかもしれません。角川とドワンゴが合併しましたが、本来であれば、角川もディズニーやピクサーのような企業になれるのかもしれませえんが、コンテンツをデリバーするという点では、もっと違った組手があったのではと思てしまいます。紙やDiscなどのリアルなメディアが売れなくなるなかで、目先3500万ものアクティブUSERがいるドワンゴと組むというのははやり国内止まりの戦略に終わってしまうのかもしれません。そういう意味ではユダヤ人のような興行主としての素質も今後問われるのかもしれません。
2014年05月14日 ネズミ1号:略称「T」
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