今年の中学受験は、コロナ禍で受験予備校もオンラン授業を試してみたり不確定なことが多くあった中で受験にチャレンジしたご家庭は苦労したのではないでしょうか?
我が家では、ちょうど去年が受験で、コロナの緊急事態宣言前に受験が終わったので、これまでのセオリー通りに受験予備校に通いながら、自習室の陣取っては、予備校講師を捕まえて、分からないところ、苦手なところをかたっぱしから聞きまくるという姿勢で子供が受験を通して自立学習する姿勢を学ぶことができた有意義な1年となったと親ながらに見ていました。
しかし、こうした状況が何年つづくか見えない中、高校、大学受験を今後ともやるのか?という漠然とした不安が親御さんやお子さんにあることも事実ではないでしょうか?
そうした中、大学付属校への人気がじわじわと上がってきているというのも納得できるところです。
かくいう我が家の子供も、実は、小3の時に、当時通っていた早稲アカのジュニアコースから通常小学生コースに切り替わったタイミングで、塾通を一切やめ、公立中学へ通うという前提で小5の年末まで適度な参考書を買ってあげながら自分で適度に勉強するように舵を切ったことがあります。
塾をやめた理由は、あまりにも宿題が多く、結局のところ、親がつまづいたところを教えてあげないとついていけなくなってしまうことがわかったからです。
ということで、私は仕事があるので、必然的に妻に負担がかかることとなるわけですが、あくまでも受験予備校は、中学受験に必要なカリキュラムと、教材(練習問題含めたコンテンツ)を提供してくれるのが主たる商品であって、お子さんそれぞれのレベルや状況、指向に合わせて丁寧に教えてくれるということはしてくれません。
そういう意味では、子供の受験といいながら、中学受験は親も一緒に勉強するようなものなのかもしれません。
実は、進学塾(早稲アカ)をやめてから、栄光の都立、公立受験コースに通っていたのですが、どちらかというとやっていることがらは基礎をのんびりやっているような感じ。
まぁ、都立三鷹など受験公立校は、実は偏差値が高く、まぁ無理だろうなぁとみていたのですが、小5の年末に子供の方から急に、私も私立受験実はしたいと思っていた。周りの友達が受験モードになっている中、学校で疎外感を感じていたらしく、そういう意味では、当時の小学校に通っていた良い影響を回りから受けることができたのかもしれません。
うちでは、近所の私立小学校に、幼稚園の時から通学していましたが、正直中学は地元の都立公立校だとあきらめていたので、こともがやる気になるならばということで、年末から私立受験に立ち向かえるように後押しすることにしたわけです。
これまで栄光に通っていたのですが、コースはあくまでも国公立の知能テストのようなテスト対策をするのんびりコース(実際は偏差値高く難易度が高い学校が多いのですが...)
まぁ行ってみれば、形だけの塾がよいだったわけですが、当然、いきなり、入塾テストをしても、そもそもSAPIXなんかでは、入塾テストも燦々たる点数で、入塾NG判定が出る始末。
ということで、1か月半、お世話になっていた栄光の個別指導で早稲アカジュニア時代に学んだ独特な受験脳を思い出すようなカリキュラムを組んでもらいながら1か月半こどものモチベーションが高いのを利用しみっちり算数を頑張ってもらい早稲アカ入塾テストを無事通過できたわけです。
ただし、クラスは一番下から確か2番目ぐらい。
ここでようやくスタート時点につけたわけですが、時はすでに3月半ば。
子供用に、中学受験に出る特殊残(旅人、流水、植木、通貨、仕事、相当、時計算)から、幾何問題、文章題など、鉄板といわれるカリキュラムを組んであげながら、早稲アカの演習問題以外にも参考書を選びつつ、家ではなく、塾の自習室を中心にがんばるようにアドバイスをしたりしてました。
家だとどうしても甘えがでてしまうのからなのですが、親としては、それなりの月謝をはらっているので、分からないところは、講師をつかまえて聞きまくりなさい(元をとりなさい)って感じで言っていたと思います。
小6では、年数回、四谷大塚の模試があるのですが、だいたいこの模試の偏差値が受験校を選ぶ際の判断基準となります。
うちの子はなんとか頑張って偏差値45->48->50と伸ばしてきていましたが、当初のターゲット校は、子供も踏まえた家族会議の結果
1.成城学園(本命)偏差値51ぐらい
2.国学院久我山(チャレンジ)偏差値49ぐらい
3.武蔵野大学中学校(本命)偏差値40ぐらい
4.明星学園(すべりどめ)偏差値35-40の間ぐらい
(四谷大塚の偏差値)
という感じでした。
偏差値40後半ぎりぎりということで、第1志望は相当なチャレンジという状況でしたが、成城学園の過去問を分析すると、初めの計算問題さえ、ミスなくそつなくこなし、中問題数個を確実にとることがでけきれば算数については、合格ラインにのること。国語もうちの子と相性が良いこと、理科、社会は問題パターンがあるので、そちらをベースに出そうな領域を受験本の傾向からくまなく学習するという戦略のもと、うちの場合は3月から第一志望に特化した学習をする方針をとることにしたのです。
過去問10年分、廃盤となってしまっているものは塾のアーカイブからコピーを取らせてもらいひたすら過去問を解きながら、類似問題を解くように塾にもお願いし、ひたすら塾の自習室で自信がないところ、自分のものにできてないところは先生に納得いくまでしつこく聞くというのは繰り返す毎日。
10月から11月ごろになると、子供の方も成城学園の過去問については大分手応えが出てきたらしく、塾の合格判定でも、ほぼ毎回の過去問本番演習で、合格ラインを突破できるようになりました。
とはいうものの、受験とは本番では何が起こるかわからないもの、実力を確実なものとするために、さらに追加でやったので、法政大学中学校の過去問。
法政の受験問題は、そんなに難しくないのですが、全ての強化で8割強をとりにいかないと合格ライン乗らないというパターンの問題です。
実は、成城学園の中問題とレベル感や傾向が似通っており、成城学園の過去問を制覇してしまったため、法政の過去問を年末にかけて徹底することで、第一志望の成城学園の合格を確実なものとする戦略をとりました。
実は、こうみると、うちの子が自頭が言いようの思えるかもしれませんが、夏、秋の四谷大塚の模試の偏差値は、40後半から50。
模試の結果からすると、第一志望は基本的に無理でしょ。という偏差値です。
ただし、模試というのは、御三家から、MARCHからごっちゃまぜにしたターゲットが受けるもの。
模試で、いい偏差値をとっていたのに、滑り止めでうけたはずのMARCHに落ちるといったことが起きるのもこうい模試のシステムが根底にあるのだと個人的には考えていました。
親としては、設備も維新され、どうせ高い学費をはらうのならば、環境もよく、近所でよく知っている、家から歩いて行ける成城学園に行ってもらえれば・・という感じだったのですが、子供の方は実は、法政の問題を攻略するうちに、だんだんと塾の過去問演習で合格ラインに到達するようになる中で、上位校に行きたいという思いが募っていたみたいです。
年末、正月特訓を経て、年明け最後の仕上げの段階になると、どちらかというと成城学園というよりは法政対策に熱心だったように思います。
小6では偏差値30-40代だった我が子ですが、志望校に特化した対策を取りながら、基礎から着実に段階を経ながら、模試の偏差値とは違った指標で一歩、一歩自身をつけてもらうという方針をとったのがよかったのかもしれません。
受験当日へ向けて、志望校を絞り受験日程を組むのですが、人によっては、1月から行くつもりのない学校のお試し受験をしたり、滑り止めをいくつも受ける日程を入れたりと、受験日程の計画を受けたいところをかたっぱしから入れていくような無邪気な計画を建てたり、塾の先生に言われるがままに入れる人もいるかもしれません。
うちでは、子供の希望を聞きながら、家族会議を経て以下の方針のもと計画を立てました。
1.ここならば最悪行ってもいいと思える学校のみ受験する
2.それで落ちたならばしょうがない
3.欲張って、ここならばチャレンジすればもしかしたら・・という学校については、受験日程に無理があるのならばあきらめる
の3つ。
この3つをベースに組んだ受験の順番が以下
初日: 成城学園 偏差値51ぐらい
2日目: 武蔵野大学中学校 偏差値40ぐらい
4日目: 法政大学中学校 偏差値55ぐらい
(四谷大塚の偏差値)
2日目の武蔵野大学中学校についてですが、年末に成蹊の受験を検討していた際にたまたま見つけた学校で、学校説明会にいったところ、40代の同世代の校長先生がいろいろ改革をしており、女子高から共学校へ変更となるなど、環境面、教育面含め、説明内容を聞く限り、共感できる部分が多くあり、最悪、ここが受かればいいでしょという形に家族会議で納得できたことが大きかったように思います。
確実に合格できる学校についてまずめぼしをつけることが受験日程を計画する上で一番のポイントなります。
うちの場合は、初日の午後に、第一志望だった成城学園、2日目に成城学園が落ちても、合格ラインをもらえそうな武蔵野、最後にチャレンジ校の法政という具合に日程をくみました。
うちの場合は、初日の結果が結構需要だったわけですが、初日成城学園については、夜結果が公表され、見事合格、2日目の武蔵野も緊張せず、着実に合格がとれ、4日目の法政については、一切緊張性せずに、チャレンジ精神で取り組めたようです。
法政の受験が終わったあと、算国は結構できたが、全体としてはどうだろう?ということでしたが、その日の夜ネットで合格結果番号を探すと、なんとうちの子の受験番号があるではないですか!
よほどうれしかったらしく、塾、学校の担任にその場で電話し、スタンバイしていた学校の担任、熟の講師陣にもお祝いの言葉をもらえたらしく、子供ながらに1年かけてきた努力の達成感を十分味わえたのではないでしょうか?
あとで聞いたのですが、早稲アカのクラスは相変わらず、下から2番目。
このクラスでMARCHに受かった人はなかなかいなかったようで、塾でも若干の話題になったようです。
中学受験については、いろいろな情報が氾濫している様にも拝見していますが、お子さんの特性を見極めて、しっかりと戦略を練り、統一模試の結果のみをあてにするのではなく、しっかりターゲットを絞って、独自の対策を練りながら地道にステップをあがっていくというのが一つのアプローチ方法としてはありなのではないでしょうか?
我が家の場合は上記戦略がマッチしたわけですが、結果としては受験校すべて合格。
これも、行くつもりがない学校は受けないと決めたことがプラスに働いたように思います。
時にはドライに、時にはドラスチックに方針を決め、無駄な努力をしないように親が導きながら、とにかく子供がモチベーションをもって(どちらかというとゲーム感覚で)受験に関する勉強に取り組める環境をつくれるかが、キーサクセスファクターといえるかもしれません。
うちの場合は、
1.偏差値が完成しない小6前半から子供の得意、不得意を加味したワンランク上のチャンレジ第一志望校に特化した勉強を主として対策を練ったこと
2.1の方針に沿って統一模試の結果に一喜一憂せず、塾の自習室を中心に塾講師陣のリソースを活用し過去問攻略と関連するテーマに絞って、とにかく?なところを放置せず自分のものとする様に取り組めたこと
この2点が偏差値30代で1年でMARCHに合格できた秘訣でないかと思います。
分かり易いゴールを設定し、自習室を通して、分からないことを聞く、自分のものにして行くという自立学習の基盤をつくることを心がけることで、仮に受験がうまくいかなかったとしても、今後の子供自身の学習手法の確立ができたならば、決して受験勉強が無駄になることはないのではないでしょうか?
さまざまな状況があるとは思いますが、一つの事例として参考となれば幸いです。
過去の記事